飛行機雲で天気予報! 太い雲がなかなか消えないと天気は晴れる?崩れる?/身近な科学

さまざまな生物のすぐれた能力。私たちの暮らす地球の驚くべき事実。メディアをにぎわせる「最新科学」のニュース。驚くべき速さで進歩するITの話題。世の中には、学校では教わらなかった現代科学の話題があふれています。

職場で、学校で、家庭で。明日の雑談のネタにピッタリな、知っておくと自慢できる「科学の雑学」をお届け!

※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

pixta_39848474_S.jpg前の記事「5色、それとも7色? 雨粒の「プリズム」が生み出す虹の色合い/身近な科学(49)」はこちら。

 

気象条件が揃うと発生する人工雲。
飛行機雲で気象予報ができる!?

青空にまっすぐ伸びる飛行機雲は、凛(りん)として美しいものです。おもしろいことに、日によってこの雲のでき方は異なります。

p180.jpg飛行機雲は、飛行機のエンジンから出る排気ガスそのものではなく、れっきとした雲。生まれるしくみが普通の雲と同じだからです。その生まれ方は大きく2種類あります。

1つ目は、エンジンから出る排気ガスが作り出す雲。旅客機が飛ぶ高度1万メートル付近では気温がマイナス40度以下になっています。ここに飛行機のエンジンが排気ガスを出すと、中の水分が冷やされて凍り、白い雲となるのです。これは、冬の寒い日に息を吐くと白くなるのと似ています。

2つ目は、翼の後ろに空気の渦(うず)ができ、部分的に気圧と気温が下がり、大気の水分が冷やされてできる雲です。風に乗って山を上る湿気が雲をつくるのに似ています。

飛行機雲は常に生まれるとは限りません。上空の温度、湿度などの条件が揃わないと発生しないのです。

p181.jpg

このことから、飛行機雲を見て気象予報ができます。雲が太くなり、なかなか消えないときは、2、3日すると雨が降るといわれます。上空に湿った空気があり、雲ができやすい状態になっているからです。

 

 

涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

610957773744e1380612f9b4fc0a9d258e0d707f.jpg

『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

動植物、天体から物理、統計学まで。知っておくべき科学の基本や、現代科学を読み解くのに必要な知識について、身近な例を挙げながらやさしく解説! わかりやすい図解(イラスト・写真)つきなので、学生から年配層まで、科学全般の知識が浅い読者でもとっつきやすく、「科学の教養」が身につけられる100項目を提供する内容です。

この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。
PAGE TOP