「1日14時間」寝て...熟睡はたった3時間⁉ 知っておきたい「猫の睡眠事情」/家ねこ大全(27)

「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。

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Q.猫っていつも寝てるよね...

A.1日14時間は眠っているけど熟睡はたったの3時間! でも時間が短いと体調が悪くなる


猫は一般的に14~16時間くらい寝る動物。

そのため日中はよく寝ていることが多いのですが、じつはそのうち熟睡しているのは3時間くらいといわれています。

これは野生のときの本能が関係しています。

いつ外敵が襲ってくるかわからないので、熟睡せずにいつでも動けるようにしているのですね。

また、熟睡していなくても、睡眠時間が短くなるとストレスで体調を崩す猫がいるのだから不思議なものですね。

たとえば、いつもは不在にしている飼い主さんがずっと家にいたりすると、猫は落ち着いて昼寝ができずストレスがたまります。

アメリカでは「レストレスネス」といいますが、なんとなく落ち着きがない、寝ていてももぞもぞとする、何度も座り直してなかなか寝ない、という動作は、健康に何か問題がある大きなサインになります。

猫にも眠りは大事ですね。


Q.猫の心拍数って意外に速い!

A.たまには猫の呼吸数や心拍数を計ってみましょう


猫の体調不良や病気の兆しは呼吸に表れることも多いのですが、ふだんの様子がわかっていないと判断できませんよね?

次の方法で猫の呼吸数を計ってみましょう。

① 猫が安静にしているときに、胸が上下する回数を数えます。上下して1回と数え、15秒測定します。

② ①で数えた回数×4で1分間の呼吸数になります。

胸の動きがわかりにくい場合は、手のひらを胸に当てて計りましょう。

平均値をとることが重要なので、日にちをまたいで何回か計ってみてください。

数日間にわたって心拍数が早いなら、受診をおすすめします。

猫は通常、鼻で呼吸をしているため、口呼吸を行うことはめったにありません。

猫が口をあけて呼吸をしていたら注意が必要です。

ちなみに、左胸(左前脚のひじが胸に当たるあたり)の下に手を当てると心拍数も計れます。

同じく15秒数え、4倍にして計算します。

【平均的な数値】
●呼吸数
正常時...20~40回/1分間
安静時や睡眠時...15~25回/1分間

●心拍数
120~240回/1分間

イラスト/柴田ケイコ

ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。

【まとめ読み】『家ねこ大全285』記事リスト

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藤井康一(ふじい・こういち)
藤井動物病院院長、獣医師、獣医学修士、博士(学術)、経営管理修士。2011年にツイッターを開始。多くの飼い主さんに「こんなことに注意をしてもらえれば」という現役獣医師ならではの最新情報を発信したところ、「困っていたときに役立った」と評判に。フォロワーは5万人超える(2020年7月現在)。

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『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』

(藤井康一/KADOKAWA)

猫好きの方は、大好きだからこそ猫のミステリアスな部分をもっと知りたいですよね。さまざまな行動が意味する猫の気持ちや不調のサインなどをSNS上で人気No.1の獣医さんが解説しています。ちょっとした豆知識から、近年注目されている「猫のうつ」など最新の病気の治療まで、猫のことがすべてわかる一冊です!

※この記事は『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(藤井康一/KADOKAWA)からの抜粋です。

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