「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。
Q.あまり薬を飲ませたくない...
A.鎮痛剤を用いることでふだんと変わらない生活ができる猫もいる
進行が遅いがんもありますし、腫瘍は生き物です。
悪さをするスピードも全然違うので、飼い猫にがんが見つかったとしても悲観する必要はありません。
なかには痛みをともなうがんもあります。
以前こんなことがありました。
「食欲があるから痛みはないようだ」と飼い主さんは言うのですが、症状から判断し鎮痛剤を投与すると、最近していなかったという毛づくろいを始めたのです。
じつは痛くてできなかっただけなのですね。
こういったケースはめずらしくなく、「どれだけ痛みをがまんしていたんだろう」と猫のがんばりを感じずにはいられません。
鎮痛剤をイヤがる飼い主さんもいますが、獣医師に勧められたら一度は試して違いを見てみましょう。
もちろん薬を飲む苦痛もあるので、よく相談した上で決めて大丈夫です。
Q.猫にもがんを寄せつけない生活習慣はある?
A.がんを寄せつけないために飼い主さんに実践してほしい7つのポイント
猫をがんから守る方法はほぼ人間と同じと考えればいいでしょう。
まとめると次のようなことです。
●毎日の運動をさせる
●肥満にさせない
●タバコの副流煙に気をつける。発がん性のある化学物質に近づけない
●長時間日光に当てない
●月1回体をチェックする
●年2回の定期健診
●歯磨きを徹底する
猫のがんにも遺伝的要因はありますが、ほとんどは環境的要因が関係しているといわれています。
飼い主さんの毎日のちょっとした気遣いで猫の健康は守れます。
イラスト/柴田ケイコ
ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。