飼い主のちょっとした気遣いで健康は守れます。「猫をがんから守る生活習慣」/家ねこ大全(40)

「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。

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Q.あまり薬を飲ませたくない...

A.鎮痛剤を用いることでふだんと変わらない生活ができる猫もいる


進行が遅いがんもありますし、腫瘍は生き物です。

悪さをするスピードも全然違うので、飼い猫にがんが見つかったとしても悲観する必要はありません。

なかには痛みをともなうがんもあります。

以前こんなことがありました。

「食欲があるから痛みはないようだ」と飼い主さんは言うのですが、症状から判断し鎮痛剤を投与すると、最近していなかったという毛づくろいを始めたのです。

じつは痛くてできなかっただけなのですね。

こういったケースはめずらしくなく、「どれだけ痛みをがまんしていたんだろう」と猫のがんばりを感じずにはいられません。

鎮痛剤をイヤがる飼い主さんもいますが、獣医師に勧められたら一度は試して違いを見てみましょう。

もちろん薬を飲む苦痛もあるので、よく相談した上で決めて大丈夫です。


Q.猫にもがんを寄せつけない生活習慣はある?

A.がんを寄せつけないために飼い主さんに実践してほしい7つのポイント


猫をがんから守る方法はほぼ人間と同じと考えればいいでしょう。

まとめると次のようなことです。

●毎日の運動をさせる
●肥満にさせない
●タバコの副流煙に気をつける。発がん性のある化学物質に近づけない
●長時間日光に当てない
●月1回体をチェックする
●年2回の定期健診
●歯磨きを徹底する

猫のがんにも遺伝的要因はありますが、ほとんどは環境的要因が関係しているといわれています。

飼い主さんの毎日のちょっとした気遣いで猫の健康は守れます。

イラスト/柴田ケイコ

ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。

【まとめ読み】『家ねこ大全285』記事リスト

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藤井康一(ふじい・こういち)
藤井動物病院院長、獣医師、獣医学修士、博士(学術)、経営管理修士。2011年にツイッターを開始。多くの飼い主さんに「こんなことに注意をしてもらえれば」という現役獣医師ならではの最新情報を発信したところ、「困っていたときに役立った」と評判に。フォロワーは5万人超える(2020年7月現在)。

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『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』

(藤井康一/KADOKAWA)

猫好きの方は、大好きだからこそ猫のミステリアスな部分をもっと知りたいですよね。さまざまな行動が意味する猫の気持ちや不調のサインなどをSNS上で人気No.1の獣医さんが解説しています。ちょっとした豆知識から、近年注目されている「猫のうつ」など最新の病気の治療まで、猫のことがすべてわかる一冊です!

※この記事は『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(藤井康一/KADOKAWA)からの抜粋です。

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