静岡県熱海市に住む人気ガーデナー・水谷昭美さんに"春の旬"をたっぷり使ったレシピを教えてもらいました。春は近所の野山に出かけて山菜を摘み、料理するのが何よりの楽しみ、という水谷さんの"春の旬ご飯"、今回は「ふきと豆」を使った2つのレシピを紹介します。
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水谷さんは、水はけのいい裏山の斜面に小さなふき畑を作っています。それはもちろん、春においしいふきをいただくため。
「2月の始めころだったでしょうか、 ふき畑の外、アスファルトの道路の脇に芽を出しているおちびちゃんを見つけたんです。ふきは地下茎で増えるから、うっかり顔を出してしまったのでしょう」
その姿がいじらしくて、行き交う人に踏まれないよう思わず欠けた植木鉢をかぶせたそうです。春が進み、おちびちゃんもふっくらと膨らみましたから、今日はいよいよ収穫です。
「思いを寄せたふきのとうだから、 特別な味わい方をしたくてみそ漬けにしました。生のまま漬けるから、苦味や食感が残っておいしいんです」
スーパーで見つけた早出のそら豆 やスナップえんどうはサラダに。さやをお皿代わりに盛り付けて、テーブルをますます春色に染めます。
食感がごちそう!
「さっと煮のきゃらぶき」
1鍋に湯を沸かし、食べやすい長さに切ったふきの茎(固さが気になるときは筋を取る)をゆでる。
2 別の鍋にめんつゆと酒、種を取って粗く刻んだ赤とうがらしを入れ、 1 をさっと煮る。
「ふきのとうのみそ漬け」
好みのみそに酒を加えてよく混ぜ、半分に割ったふきのとうを生のまま漬ける。漬けてから約1日経てば食べ頃。味をしっかり含ませたいときは2~3日漬けてもOK。
「そら豆とスナップえんどうのヨーグルトあえ」
1 そら豆はさやから豆を取り出し、スナップえんどうはさやのまま、 歯ごたえが残る程度にゆでる。
2 無糖ヨーグルトに白しょうゆを少々加えてドレッシングを作り、 1 をあえる。
3 そら豆のさやの内側にある白い部分をスプーンでそぎ取り、器にして 2を盛り付ける。
取材・文/飯田充代 撮影/斎藤大地 太田デザイン事務所