2匹に1匹はがんになる時代。獣医師が教える「家猫の3大疾患と治療」/家ねこ大全(39)

「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。

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Q.猫がかかりやすい病気を知りたい

A.2匹に1匹はがんになる時代。飼い主さんが治療スタンスを考える時代でもあります


長寿化にともない、がんにかかる猫が増えてきました。

近年では、2匹に1匹ががんになります。

飼い主さんががん治療に対するスタンスを考えなければならない時代になりました。

猫のがんで多いのは次の3つとされています。

人間に多い胃がんや大腸がんはさほど多くありません。

①乳がん(乳腺腫瘍) 
②皮膚がん
③リンパ腫(腫瘍性増殖疾患)

がん=すべて即手術ではありません。

抗がん剤、放射線治療を選択することもあります。

早期治療によって寿命は延び、手術をせずに長生きする猫もいます。

どんながんも第一発見はしこりのことがほとんどです。

ふだん猫をなでてあげることがいかに大事なことかと気づかされます。

【家猫がかかりやすい3大疾患と治療】
●がん
がんの種類とステージによって決まります。まず根治率を聞くことが大切。毎週治療して、わずか1か月しか寿命が延びないなら、治療しないほうを猫は選びたいかもしれません。一方で、当日退院できる手術で治ってしまう皮膚の腫瘍もあります。治療方法についてはセカンドオピニオンを聞くのもおすすめです。

●慢性腎臓病
がんと同じく、余命1年など限られている場合が多いです。治療のオプションがたくさんあり、獣医師と飼い主さんで話し合いながらの治療が可能です。

●心臓疾患
肥大型心筋症など。心臓薬を飲めない猫も一定数いるほか、末期になると発作をくり返し、頻繁に通院する必要があります。

イラスト/柴田ケイコ

ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。

【まとめ読み】『家ねこ大全285』記事リスト

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藤井康一(ふじい・こういち)
藤井動物病院院長、獣医師、獣医学修士、博士(学術)、経営管理修士。2011年にツイッターを開始。多くの飼い主さんに「こんなことに注意をしてもらえれば」という現役獣医師ならではの最新情報を発信したところ、「困っていたときに役立った」と評判に。フォロワーは5万人超える(2020年7月現在)。

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『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』

(藤井康一/KADOKAWA)

猫好きの方は、大好きだからこそ猫のミステリアスな部分をもっと知りたいですよね。さまざまな行動が意味する猫の気持ちや不調のサインなどをSNS上で人気No.1の獣医さんが解説しています。ちょっとした豆知識から、近年注目されている「猫のうつ」など最新の病気の治療まで、猫のことがすべてわかる一冊です!

※この記事は『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(藤井康一/KADOKAWA)からの抜粋です。

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