「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。
Q.一日に与えていいおやつの量は?
A.猫もおやつが大好き!でも与え方を間違うと肥満猫の仲間入り。総摂取カロリーの10%以内に
猫のおやつの形状は、3gほどの少量パックされたドライフードや、液状スティックタイプのウエットフード(猫に人気の「CIAOちゅ~る」など)が代表的ですが、最近は総合栄養食のような見た目の商品もあるので、パッケージの表示をよく確認してください。
おやつを与える量は1日の総合適正量(摂取カロリー)の10%までとしてください。
おやつを与えたら、その分総合栄養食の量を減らします。
じつは不妊・去勢手術後に体重が増える猫が多くいます。
これは猫がストレスを紛らわすためおやつをほしがり、飼い主さんが与えすぎてしまうというケースが少なくありません。
【おやつを与える量の目安】
一日の総合摂取量(摂取カロリー)の10%まで
Q.おやつばかり与えるとどうなるの?
A.健康な猫がおやつを主食にすると病気になることもある
噛まずに食べられて水分も摂りやすいので、食が細くなってきたご長寿猫が液状スティックタイプのウエットフードを主食にしている、という話をよく聞きます。
こういった、食欲不振などの事情がある場合はよいのですが、そうではない場合、やはり猫が好む食事ばかりをあげるのは問題です。
先日、肝臓の胆管肝炎(脂質代謝の異常)になった6歳の猫を診察しました。
飼い主さんにおうかがいすると、小さい頃からおやつしか食べなかったそうです。
食べているからいいと思ったのかもしれませんが、これでは栄養が偏ってしまいます。
おやつはあくまでおやつ、総合栄養食の補助食品として楽しんでくださいね。
イラスト/柴田ケイコ
ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。