高齢になると肺炎に気付きにくいケースあり。「過敏性肺炎」とその予防法を呼吸器内科の坂本先生が解説

アレルギー反応を起こす物質に触れないための
主な予防法

加湿器やクーラーはこまめに清掃する

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製品にもよりますが、超音波式加湿器の水は毎日換え、水タンクの中や水の受け皿などの清掃は週1回を目安に。クーラーのフィルターも2週間に1回の掃除など、取扱説明書で確認を。

ハウスクリーニングを行う

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すでに病気が診断されたり、症状が改善しない場合は、業者に頼んでハウスクリーニングを行いましょう。カビや雑菌が繁殖しやすいクーラーや浴室、台所などを重点的に清掃します。

1日2回は換気をする

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朝と晩に窓を開けて空気を入れ替えましょう。古い木造住宅では昼間に少し窓を開け放しておくなど、風通しをよくし、空気を停滞させないことが大切です。

空気清浄機を使う

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気密性の高い家屋で換気が難しい場合は、空気清浄機を活用。ただし、こまめな清掃を忘れずに。加湿機能付きの空気清浄機でも、加湿器と同様に水の交換や水タンクなどの清掃を。

気付かぬことが多い病気
こまめな清掃で防ぐ

高齢になると、肺炎になっても気付きにくいといわれています。

激しいせきや高熱などがなく、食欲が落ちて体調がすぐれず、病院へ行ったら「肺炎」と診断されることもよくあると、坂本先生。

「老化により体の反応性が落ちるため、肺炎になっても高熱は出にくいのです。症状が軽くても、せきや微熱が続くときには早めに医療機関を受診してください」

せきや発熱を伴う病気は、特に冬季は加湿器肺炎のほか、風邪やインフルエンザによる肺炎、また、食べ物や唾液が気管に入って起こる誤嚥性肺炎、肺がんなどもあります。

「過敏性肺炎は、原因となるカビや雑菌を繁殖させないことが予防として最も大切。加湿器やクーラーは、取扱説明書に記載されている方法でこまめに清掃しましょう。掃除するときにはマスクも忘れずに」と、坂本先生は話します。

構成/岡田知子(BLOOM) 取材・文/安達純子 イラスト/堀江篤史

 

東邦大学医療センター 大森病院  間質性肺炎センター長 呼吸器内科准教授
坂本 晋(さかもと・すすむ)先生

1997年、東京慈恵会医科大学卒。虎の門病院、東京慈恵会医科大学医学部呼吸器内科などを経て現職。びまん性肺疾患(間質性肺炎)の診断・治療・研究を行い、「加湿器肺に関する全国実態調査」の研究代表も務める。

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