日本は世界一の睡眠後進国!? 「睡眠時間を削ることは美徳ではない」脳内科医が警鐘

日本は世界一の睡眠後進国

日本人の勤勉さは世界にも知られるところです。「勤勉」をどう定義するのかという問題もありますが、やはりひとつには、仕事をする時間が長いということがあるでしょう。

残業や仕事の後の付き合い、子どもの塾や部活動の世話、そういった数々の用事で「忙しい」という日本人は多く、それは通常、悪い意味には使われにくいでしょう。忙しいとは「充実している」「会社や社会に必要とされている」というニュアンスを含むことが多々あります。これも中毒の一種と考えられます。

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そんな日本人の睡眠時間は、世界一短いというデータがあります。経済協力開発機構(OECD)の2018年発表によると、日本人の平均睡眠時間は加盟30カ国の最下位です。

平均7時間22 分で、OECD平均の8時間25分より1時間以上少なくなっています。

世界で一番眠らない国。それは世界一、睡眠に対する理解の遅れている国ということでもあります。日本は世界一の睡眠後進国なのです。

 

加藤俊徳(かとう・としのり)
神奈川歯科大学大学院統合医療学講座特任教授
総合内科専門医・医学博士

新潟県生まれ。脳内科医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。 株式会社「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家。脳番地トレーニングの提唱者。小児から超高齢者まで1万人以上を診断・治療。14歳のときに「脳を鍛える方法」を知るために医学部への進学を決意。1991年、現在、世界700カ所以上の施設で使われる脳活動計測「fNIRS(エフニルス)」法を発見。1995年から2001年まで米ミネソタ大学放射線科でアルツハイマー病やMRI脳画像の研究に従事。ADHD、コミュニケーション障害など発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。帰国後、帰国後、慶應義塾大学、東京大学などで脳研究に従事し、「脳の学校」を創業。

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※本記事は加藤俊徳著の書籍『中高年が朝までぐっすり眠れる方法』(アチーブメント出版)から一部抜粋・編集しました。

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