ふと鏡を見たら、「まぶたや目の下がたるんでいる」「くまが濃くなって疲れて見える」などでがっかりしたという経験はありませんか? 目の周りにたるみやくまができると、実際の年齢に関係なく、老けた印象を与えてしまいます。そこで、皮膚科医で「ウォブ クリニック中目黒」総院長の髙瀬聡子先生に、目元やまぶたのたるみやくまの正しい対処法を教えていただきました。
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血流をスムーズにして、明るい目元に
寝不足の人や目を酷使している人、冷え性の人、色白で皮膚の薄い人などに起こりやすいのが青ぐまです。血行不良によって滞った血管が透けて、目の下が青っぽく見えてしまうのです。これを改善するためには、血流をよくして老廃物の排出を促す必要があります。
「目の周りを軽くマッサージしたり、ホットタオルなどで目元を温めたりすると、血流がスムーズになって、一時的ではありますが目元が明るくなります。炭酸パックのような美容アイテムを利用するのも効果的です」とは、皮膚科医で「ウォブ クリニック中目黒」総院長の髙瀬聡子先生。
以下に、髙瀬先生が教えてくれた青ぐまのお手入れのポイントをまとめてみました。日々の生活の中に、取り入れてみましょう。
【青ぐまのお手入れポイント】
●マッサージで血行不良を改善
血行不良が原因の青ぐまには、目の周りのマッサージで、滞った血流を促すのが効果的です。すべりのいいアイクリームなどを目の周りに塗り、目頭から目尻に向かって、流すように下のイラストにあるツボを押します。
目の周りは大変デリケートな部位です。力強くマッサージをすると、かえって肌にダメージを与えてしまいます。薬指の腹を使って、目の上下をポンポンと軽く押さえる感覚で、垂直に圧を加えましょう。
●目の周りを温めて血行促進
ホットタオルを目の上にあてて温め、血流を促します。市販のホットアイマスクを利用するのも手軽です。
●頭皮のマッサージ
額の生え際から頭頂部、耳の後ろを中心に、マッサージします。頭皮をマッサージするときは、指の腹を使い、額の生え際から頭頂部にかけてジグザグと小刻みに指を動かします。
●炭酸パック
炭酸パックは、毛細血管から炭酸ガスを血管内に入れることで、血管内の二酸化酸素濃度をアップさせます。すると体は酸素を取り入れようと血管を広げるので、血行不良の改善に役立ちます。肌にハリが戻ることで、顔全体のリフトアップにも効果的です。
目の周りの血行を促すには、気持ちいいと感じるところを優しく押さえるだけでも十分に効果があります。習慣にして、目の疲れの解消に努めましょう。
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取材・文/笑(寳田真由美) イラスト/添田あき
髙瀬聡子(たかせ・あきこ)先生
皮膚科医。東京・中目黒にある美容皮膚科クリニック「ウォブ クリニック中目黒」総院長。「高機能・高実感」と「ラグジュアリー・クオリティ」を同時に叶える化粧品「アンプルール」を研究開発。著書に『気になるパーツのスキンケア 2週間速効メソッド』(宝島社)など。雑誌、テレビ出演などさまざまな分野で活躍中。