「高血圧症」と診断されたらまずは日常生活の改善を!/やさしい家庭の医学

pixta_36304713_S.jpg病気やけがをしたとき、それに関する用語(病名・症状など)の意味をそもそも知らなかった、なんてことはありませんか? また、時代の流れとともに「ADHD」「ノロウィルス」など新しい用語もどんどん現れています。

書籍『やさしい家庭の医学 早わかり事典』で、病気や健康分野の正しい知識を身につけ、いざというときに役立てましょう。

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腎臓病や血管の病気がもたらす可能性も

「高血圧症」

●まずは日常生活の改善から
「高血圧症」は、測定値でいうと最高血圧が140㎜Hg(以下、単位を略す)以上、最低血圧が90以上の場合からになります。

診断基準でいいますと、軽症高血圧は最高血圧が140~159、最低血圧が90~99、中等症高血圧は最高血圧が160~179、最低血圧が100~109、重症高血圧は最高血圧が180以上、最低血圧が110以上となっています。

血圧とは、血液が血管の壁にかける圧力のことをさしますが、血圧は常に一定しているのではなく、運動したり、興奮したりするごとに変動しています。それが平常値の場合はよいのですが、常に高血圧の状態になりますと、そのほかの病気を併発することもあるため、治療が必要になってきます。

高血圧には、本態性高血圧症と二次性高血圧症の2種類があります。
本態性高血圧症は日本の高血圧症の患者さんのほとんどを占めるといわれるもので、原因はよくわかっていません。ただ、塩分の摂(と)り過ぎや運動不足、ストレス、酒やタバコの過剰摂取(せっしゅ)などが原因として考えられています。つまり、日常生活の乱れが本態性高血圧症を引き起こしているともいえます。

本態性高血圧症としての自覚症状はほとんどありませんので、健康診断や、ほかの病気で検査した際などに発見されることになります。

この場合、注意しなければならないのは、本態性高血圧症が引き金となって、脳卒中や腎障害、狭心症などを併発すること。まずは日常生活を改善し、それでも症状が続くようであれば、医師に相談のうえ、薬物療法を取り入れるようにしたほうがよいと思われます。

薬物療法には、血圧を下げる降圧剤[利尿剤、カルシウム拮抗剤など]を使用します。
二次性高血圧症は、ほかの病気が原因となって引き起こされるものです。30歳代から40歳代にかけて多く見られ、腎臓病[糸球体(しきゅうたい)腎炎や腎盂(じんう)腎炎など]やホルモン異常、血管の病気[大動脈縮窄(しゅくさく)症、大動脈炎症候群など]が原因といわれています。

二次性高血圧症は本態性と異なり、急激に血圧が上がるのが特徴で、なかなか下がることはありません。
ですので、まずは高血圧症の原因となっている病気の治療を行なうことが重要です。手術が行なえる病気であれば、治療後、高血圧症が改善されることもあります。

 

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中原 英臣(なかはら・ひでおみ)

1945年、東京生まれ。医学博士。ニューヨーク科学アカデミー会員。東京慈恵会医科大学卒業。77 年から2 年間、アメリカ(セントルイス)のワシントン大学にてバイオ研究に取り組む。その後、山梨医科大学助教授、山野美容芸術短期大学教授を経て、現在、新渡戸文化短期大学学長、早稲田大学講師。おもな著書に『ウイルス感染から身を守る方法』(河出書房新社)、『こんな健康法はおやめなさい』(PHP 研究所)、『テレビじゃ言えない健康話のウソ』(文藝春秋)などがある。

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『やさしい家庭の医学 早わかり事典』
(中原英臣[監修]/KADOKAWA)


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この記事は書籍 『やさしい家庭の医学 早わかり事典』からの抜粋です
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