多忙な日々を送る医師の方々。そのバイタリティのわけは、どうやら朝の過ごし方にもありそうです。今回は心療内科医の姫野友美先生(69歳)が実践している朝活について教えていただきました。医学的な根拠に基づた「朝活」のアイディア、ぜひ参考に。
【前回】名医の朝習慣を拝見! 診療内科医・姫野友美先生の「免疫力をアップする朝活3」
忙しい日も栄養を欠かさないために
【昼・夜ごはんを仕込む】
忙しくても昼と夜を抜かないために、朝のうちに準備をします。
昼のお弁当には肉と魚、それから野菜をたっぷり入れるようにしています。
夕食は、これらに加えて大豆製品をプラスすることも多いですね。
たんぱく質食材は1食2種類以上を意識。
肉と魚は1対1で摂るように気を付けています。
不足しがちな栄養素の補給に
【サプリメントを飲む】
朝食後には、ビタミンCやCo(コエンザイム)Q10、亜鉛など のサプリメントを摂ります。
私たち世代に特に大事なのはCoQ10。
心臓のポンプ機能を高める作用がありますが、加齢でだんだん減少します。
朝にエネルギー産生を良くして、仕事モードに体を切り替えるためにも欠かせません。
◆おすすめサプリ◆
ビタミンC
コラーゲンの合成を助けたり、酸化を防いで老化や動脈硬化の予防にも役立ちます。
Co(コエンザイム)Q10
体内のエネルギーを作るために必要となる補酵素の一つ。抗酸化作用が高く、生活習慣病や老化の予防に。
亜鉛
亜鉛は脳の海馬に多く含まれており、認知機能の維持に欠かせない成分。かぜなどの感染症予防にも。
時間に余裕のある朝は
【部屋トレで筋力アップ】
休日には、パーソナルトレーナーの指導のもと室内で筋トレをしています。
10年ほど前に、姿勢が悪くなることを防ぎたいと思ったのをきっかけに始めました。
自分の体重を使った自重トレーニングなので無理なく続けることができています。
おすすめは、下半身の筋肉を鍛えられるスクワット。
継続できる強度で行うといいですね。
お出かけや家事、日常の動作を意識して
【ながらで体力維持】
運動する時間をとることが難しいので、片道30分、往復で1時間の自転車通勤を続けています。
自転車こぎはリズム運動なので、脳の神経伝達物質であるセロトニンが出ます。
朝の光の中で自転車をこぐと気分が明るくなり、元気がわいてきます。
運動のために時間をとるのは大変ですから、ながらでできることがおすすめです。
昼活・夜活におすすめ習慣
【寝る前のテレビはNG】
夜遅くまでブルーライトを浴びると、メラトニンの分泌低下が起こり、体内時計が狂ってしまいます。
そのため、テレビやスマートフォンを寝る直前まで見るのは厳禁。
寝つきも悪くなります。
【便秘にもたんぱく質】
年齢を重ねると腸の動きがにぶくなり、便秘に悩む人が多くなります。
腸のぜん動運動を活発にするためにも、たんぱく質が必須。
間食をうずらの卵にするなど、手軽にできる方法で摂取しましょう。
構成・取材・文/寳田真由美(オフィス・エム) 撮影/米山典子