ひどい痛みで指が曲がらない、関節が太くなった、指の形がおかしい...。それらの症状、もしかしたら「へバーデン結節」かもしれません。患者数350万人以上とも言われる「へバーデン結節」ですが、原因自体はまだ解明されておらず、手指の痛みをそのままにしてしまっている人も少なくないそう。そこで今回は、麻酔科医・富永喜代先生による著書『全国から患者が集まる麻酔科医の へバーデン結節・手指の痛みの治し方』を紹介。具体的な症状や対処方法、自分でできる痛みをやわらげる治療メソッドなど解説していきます。
※本記事は富永喜代著の書籍『全国から患者が集まる麻酔科医の へバーデン結節・手指の痛みの治し方』から一部抜粋・編集しました。
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痛みが軽減&血流アップにも効果的。
一石二鳥のおすすめエクササイズ
手指の痛みを解消するためには、滞った血流を元に戻すことも重要なポイントです。
指先に十分な血液を届けるためには、首、肩、腕、指先までの一連の経路を動かし、根元からしっかり血流を促すことが大切です。
ここで紹介する血流アップの効果が高い3つのエクササイズを10秒神経マッサージと併せて行うと、首や肩のこりをほぐすとともに、手指にもさらにいい効果が期待できるのです。
例えば下記の「肩スットン体操」を行うと、血流のスピードが1.5倍もアップすることが、最新式エコーを使った当院の検証でも確認できているので、安心して行ってみてください。
また、人にマッサージしてもらうより、自分でエクササイズを行うほうが、血流アップの効果が高くなります。
なぜなら、体の表面に施す一般的なマッサージはおもに静脈に働きかけますが、自分で体を動かすエクササイズは動脈にアプローチすることができるから。
そのため、血流を促す効果がはるかに高く、血流がよくなると自律神経のバランスも整います。
さらに、全身の細胞の新陳代謝が活発になり、脳や心にもいい影響を及ぼすなどいいことずくめ。
適度な運動は、体だけでなく心も元気にしてくれるので、痛みなどの緩和につながるというわけです。
特に普段体を動かしていない人には効果的です。
体を動かすときは、手指の先まで血流を行き渡らせるイメージで、大きく、そしてゆっくりと筋肉を動かします。
呼吸も大切で、筋肉を縮めるときは鼻からゆっくりと吸い、筋肉を伸ばすときは口から静かに長く吐きましょう。
慣れない人は、自然に呼吸するだけでも問題ありません。
どのエクササイズも、1回1分程度で十分です。
短時間でできるので、家事や仕事の合間に行ってください。
エクササイズのあとは、コップ1杯程度の水分を補給すると、さらに血流アップに効果的です。
疲れているときや気分がのらないときは無理をしないこと。
10秒神経マッサージと同じで、ストレスなく続けることが大切です。
週2~3回で構いませんから、気に入ったエクササイズを気軽に取り入れることから始めてみてください。
一石二鳥のおすすめエクササイズ
肩スットン体操
手指の痛みやしびれの誘因になる首や肩のこりをほぐし、首から指先にかけて、血流を一気に高めましょう!
1.イスに深く腰かける。足は閉じ、手は太ももに置き、背筋を伸ばして正面を見る。
2.目を閉じて手を握り、鼻から息を吸いながら両肩だけをぐーっと引き上げる
3.肩の力を一気に抜き、口から息を吐ながら、肩をスットンと落とす。同時に手を開いて腕を横にだらんと落とすと効果的。
4.目を開けて1の姿勢に戻る。これを3回繰り返す。指先がピリピリしてきたら血流がアップしている証拠。