前新マミさんに教わりました「股関節をほぐして」足の動きをスムーズにするリンパ体操

加齢とともに硬くなりがちな股関節。健康な生活の基本となる歩行にも影響が出てきます。今回は、股関節のリンパを流して「股関節をほぐすストレッチ」を、リンパティック・ストレッチの考案者である前新マミさんに教えてもらいました。


リンパ体操とは
練習量の多いバレリーナの疲れを取り、筋肉を蘇らせるメンテナンスのためにリンパティックストレッチ(リンパ体操)を開発。リンパの流れを促進し、体や筋肉を修復・回復、歪みを正すのが目的です。


『足をスムーズに動かすためには股関節の周りの筋肉を柔らかく保ちます』

年齢とともに、どうしても硬くなりがちな股関節とその周りの筋肉。

股関節の可動域がだんだんと狭くなり、足が上がらないと歩幅が狭くなっていきます。

高齢になると歩く速度が遅くなるのは、歩幅が狭くなる= 足がしっかり上がらない、ということも一つの原因です。

もちろん足が上がらないと、つま先が些細な段差や床に引っかかるなどして、転倒もしやすくなります。

股関節には大きな鼠径(そけい)リンパ節もあるのでしっかりほぐします。

こんな人はぜひトライ!

□歩くのが遅くなった
□つまずくことが増えた
□股関節や腰が痛い

《座る姿勢は股関節に負担がかかる》

座っている姿勢は股関節や腰には大きな負担がかかります。股関節は伸びている方が血液もリンパも流れやすいですが、座っているとそこで一度流れを止められてしまうので、全身の流れが悪くなります。座るときは腰をしっかり立て、良い姿勢で座る習慣を身につけましょう。

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腰が90°になっているのが正しい姿勢。背もたれには寄りかからない方が良い。前新マミさんに教わりました「股関節をほぐして」足の動きをスムーズにするリンパ体操 2307_P064-065_02.jpg

腰が後傾していて腰痛を招きやすい。背中も丸くなり姿勢も悪くなる。


開脚して座り、足の付け根に手を添えます。
足の付け根のまん中あたりに親指を当てて、足を手で握ります。
足をゴロンゴロンと、前後に転がすようにして、股関節を緩めていきます。
好きなだけ繰り返します。

1.

前新マミさんに教わりました「股関節をほぐして」足の動きをスムーズにするリンパ体操 2307_P064-065_03.jpg腰を立てて座ると効果が大。前新マミさんに教わりました「股関節をほぐして」足の動きをスムーズにするリンパ体操 2307_P064-065_04.jpg腰が丸くなると股関節が動かしづらい。前新マミさんに教わりました「股関節をほぐして」足の動きをスムーズにするリンパ体操 2307_P064-065_05.jpg

2.

前新マミさんに教わりました「股関節をほぐして」足の動きをスムーズにするリンパ体操 2307_P064-065_06.jpg前新マミさんに教わりました「股関節をほぐして」足の動きをスムーズにするリンパ体操 2307_P064-065_07.jpg

3.

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お風呂でストレッチ

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足首を両手で持ち、ひざを横に広げるようにして足を上げていきます。背中は浴槽の壁に当てて滑らないようにしましょう。開きづらい股関節もお風呂で体が温まっていると、可動域が大きくなりほぐれてきます。

取材・文/石井美佐 撮影/藤田浩司 ヘアメイク/ange

 

前新マミ(まえあら・まみ)さん

1950年、北海道函館市生まれ。バレリーナ、プロダンサーとして活躍。メンテナンスのためのリンパティック・ストレッチを考案。著書に『寝たままスッキリ! リンパ体操』(高橋書店)他。

この記事は『毎日が発見』2023年7月号に掲載の情報です。
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