足の血管が浮き出る、ボコボコしている、むくみがひどい...。それらの症状は「下肢静脈瘤」が原因かもしれません。放置しておくと重症化する場合もある「下肢静脈瘤」ですが、軽症のうちはセルフケアで何とかなります! そこで今回は"血管の名医"である広川雅之先生の著書『血管の名医が教える 下肢静脈瘤の治し方』をご紹介。自分の症状はセルフケアで治るの? 放っておくとどうなるの? 別の病気の可能性は? 「下肢静脈瘤」に関する疑問を名医が徹底解説します。
※本記事は広川雅之著の書籍『血管の名医が教える 下肢静脈瘤の治し方』から一部抜粋・編集しました。
【前回】あなたはどのタイプ?「下肢静脈瘤」には「伏在型静脈瘤」と「軽症タイプ」の2タイプが。症状別に診断!
重症化すると、かゆみや変色 さらに炎症が起こることもある
下肢静脈瘤が進行すると、足の静脈に血液が長時間たまる=うっ滞によって「うっ滞性皮膚炎」が起こります。
うっ滞性皮膚炎には大きく2つのタイプがあります。
◎湿疹タイプ
皮膚の表面がザラザラしてかゆみをともない、茶色く変色することも。
血液のうっ滞によって皮膚表面の角化細胞が壊れ、バリア機能が低下するために起こります。
湿疹:ザラつきとかゆみがある。
皮膚の変色:炎症の繰り返しで起こる。
◎脂肪皮膚硬化症タイプ
足の静脈周辺の脂肪組織に炎症が起き、硬くなるのが特徴です。
うっ滞性皮膚炎が重症化したもので、赤く腫れて、炎症がおさまると茶色く硬くなります。
これを繰り返すと皮下脂肪が硬くなり、足首が締めつけられるように細くなります。
さらにひどくなると、潰瘍ができます。
皮膚が硬くなる:「脂肪皮膚硬化症」。繰り返すと真っ黒に。
潰瘍:「脂肪皮膚硬化症」がさらに進んだ状態。