寒さで体がこわばる日は、温かい白湯を口にしてみませんか。内側から冷えを改善し、体の調子をおだやかに整えてくれます。今回は料理家で調理師の井澤由美子さんに「おすすめの白湯レシピ」についてお聞きしました。
【前回】「白湯生活」を楽しむための白湯の「沸かし方と飲み方」じっくり沸かして、ゆっくりいただく♪
体の声を聞いて白湯をアレンジ
冷えや風邪、胃腸や心身の疲れなど不調を感じたら、しょうがやかんきつ、ハーブ、黒糖などの食材をプラス。
風味が加わることで飲みやすくなるので白湯初心者にもおすすめです。
体調に合わせて選ぶ
おすすめの白湯レシピ
冬に気になるのは、冷えからくる不調。食養生に詳しい井澤さんに、中医学の観点から白湯と合わせたい食材と効果を教えてもらいました。
冷えは万病のもと。体を芯から温めて
冷え予防
※材料写真はイメージ、表示の分量は目安です。お好みで加減してください。
黒こしょう+黒糖
白湯200mlに
・黒こしょう少々
・黒糖1かけ(約大さじ1/2)
体を温めて血を補う黒糖。ミネラルやビタミン類も豊富です。こしょうは胃腸の調子を整えるとともに、辛み成分が代謝を高めてくれます。
干ししょうが+シナモン
白湯200mlに
・干ししょうが2枚
・シナモンスティック適宜
しょうがは皮ごと薄切りにして2日ほど日に干すと、辛みがとんで温め効果がアップ。内臓を活性させるシナモンは折って加えても。
症状に合わせて素材を替えてみて
風邪
引きはじめには→くず粉+しょうが汁
白湯200mlに
・くず粉小さじ1
・しょうが汁小さじ1~3
風邪薬で知られる葛根湯に使われるくずの根。温めたカップにくず粉、しょうが汁を入れて混ぜ、熱湯を注ぎます。よく混ぜてから冷まして。
咳が出るときには→おろし大根+はちみつ
白湯200mlに
・おろし大根大さじ1
・はちみつ小さじ2〜3
痰をきり、のどの炎症をしずめるとされる大根。殺菌効果の高いはちみつと合わせると効果的です。大根は酵素が多い下部をすりおろして。
のどの痛みには→はちみつ+塩+レモン
白湯200mlに
・はちみつ小さじ2~3
・粗塩ひとつまみ
・レモン輪切り1枚
のどをうるおすはちみつ。塩とレモンで味をととのえ、ビタミンとミネラルを補給します。輸入レモンは皮をよく洗ってから加えて。
胃の荒れや腸の調子を整えます
胃腸の不調
胃の荒れには→いちご
白湯200mlに
・いちご1個
体の余分な熱を取り、胃腸の調子を整えます。唾液の分泌を増やしてのどをうるおすので風
邪予防にも効果的。飲むときはフォークでつぶして。
下痢や便秘には→梅干し
白湯200mlに
・梅干し1個
梅干しに含まれるクエン酸で唾液の分泌がよくなります。消化を促進するとともに腸に刺激を加えて老廃物を排出し、便秘や下痢の症状改善が期待できます。
取材・文/坂本典子、佐藤由香(シェルト*ゴ) 撮影/中野博安