脳卒中や心筋梗塞など、さまざまなリスクを秘めた高血圧。「男性よりも女性の方が血圧は低めだから...」と油断をしてはいませんか? 実は更年期以降の女性は高血圧になりやすく、その際のリスクは男性よりも高め。そこで今回は、東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科教授の市原淳弘(いちはら・あつひろ)先生に、血管を広げる「NO体操」を教えてもらいました。
早歩き【1日30分以上(10分×3回でもOK)】
NOを増やして血圧を下げるには、ウォーキングも効果的。いつもより少し速いスピードで歩きましょう。一気に歩くのが難しい人は、10分歩きを1日3回行うなど、合計で1日30分以上を目指して。
[これでリセット]
NO産生&血圧降下にはウォーキングなどの有酸素運動が効果的。ポイントは、歩数ではなく"やや速め"に歩くこと。小走りほどのスピードになると、交感神経が活発になって血圧が上がるので注意。
首・肩ほぐし【いつでも何回でも】
[基本姿勢]肩を落とす
両手を腰の後ろで組み(手の甲が下向き)、ひじを伸ばす。胸を開いて両肩を後ろに引き、息を吐きながら腕を下げ、10秒キープ。肩甲骨が内側に寄っていることを意識。
首をゆっくりと回す【左右交互に5回ずつ回す】
右の姿勢のまま、首をゆっくりと右に回す。元の位置に戻ったら、左回しにする。できるだけ大きな円を描くように行う。
肩の力を抜いて~
首の前側をゆっくり伸ばす【10秒】
あごを天井に向けるように上を向き、首の前側を気持ちよく伸ばして10秒キープ。
頭を前に倒し、首の後ろを伸ばす【10秒】
あごを鎖骨につけるイメージで頭を前に倒し、首の後ろ側を伸ばす。そのまま10秒キープ。
[これでリセット]
首の付け根にある延髄には、血圧調節の中枢があります。そのため、首周りが硬くなり、血流が悪くなれば、血圧上昇の原因に。こっているなと思ったら、首周りを動かしてリセットさせましょう。
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取材・文/オフィス・エム(寳田真由美) イラスト/熊本奈津子