自律神経は体の調子をちょうど良くするって知ってた?/結局、自律神経がすべて解決してくれる

自律神経が人間の体や心をちょうど良く整えてくれていることを知っていますか? 最近では、腸内環境が整うと自律神経が整うこともわかってきているそうです。そこで、自律神経研究の第一人者・小林弘幸先生の著書『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム)より、自律神経と生活習慣の関係などをご紹介いたします。

【前回】自律神経が乱れるとこれまでの自分が自分でなくなる?/結局、自律神経がすべて解決してくれる

【最初から読む】あなたはどのタイプ? 自律神経には4つのタイプがある/結局、自律神経がすべて解決してくれる

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あなたの体を自動で「ちょうどいい感じ」にしてくれる機能。
それが自律神経です

私たちの体は、自律神経という、非常によくできた、そして繊細な仕組みによって、意識することなくコントロールされています。

最近は、家電製品や自動車などにも、あれこれいちいち指示をしたり調整をしたりしなくても、自動で「ちょうどいい感じ」にしておいてくれる機能がついていますが、人間にはずっと昔から、自動運転の装置が生まれつきインストールされているというわけです。

人も、脳と体が情報を交換しながら、脳から体を「いい感じ」にするよう指令を出します。

心臓を動かし、汗や震えで体温を調節し、眠ったり起きたりして、血液を巡らせ呼吸を絶え間なくする......自律神経とは、「脳が人を操るために伸ばした糸」とでも呼ぶべき機能を備えています。

この自律神経の仕組みについて、もう少し細かく述べていきましょう。

交感神経はアクセル副交感神経はブレーキ

すでに何度も登場している用語ですが、ここで改めて、自律神経を構成する「交感神経」と「副交感神経」について詳しく説明しましょう。

交感神経は体をアクティブにし、副交感神経は体をリラックスさせる役割を担っています。

つまり、自律神経という自動運転において、交感神経はいわばアクセル、副交感神経はブレーキということ。

どちらも車にはなくてはならない機能ですよね。

自律神経の乱れを述べるとき、よく、「交感神経が優位になりすぎている」と表現されます。

しかし、その対策として「副交感神経を優位に」しても、それはそれで問題なのです。

だって、アクセルばかり機能してブレーキが利きにくい車は怖くて乗れませんが、反対にアクセルをいくら踏んでもなかなか進まず、ブレーキだけ利きがいい車も大いに問題ですよね。

自律神経もまったく同じで、緊張しっぱなし、ストレス受けっぱなしでもまずいですが、リラックスしっぱなし、無気力ばかりでも困ります。

交感神経も副交感神経も、両方高いレベルを保つことがポイントです。

さまざまな知識やアイデアは、そのためのものなのです。

自律神経のリズムは時間帯によって変化します

交感神経と副交感神経は、どちらも高いレベルで維持することが大切ですが、実際にはどちらか一方が優位になっています。

生活のなかで想像してみれば、すぐに理解できるはずです。

仕事をしている、運動している、人と話をしている......このようなタイミングでは、交感神経が優位になっています。

つまり、アクティブな場面ですね。

反対に、ゆっくり座っている、音楽を聴いている、入浴している、睡眠中......といったシチュエーションでは、副交感神経が優位になっています。

リラックスして、体を休めている場面です。

いかがでしょうか?

私たちは、毎日両方のシーンを行き来しながら生活していると感じませんか?

そして、どちらも充実している毎日こそ、私たちが理想とする生活ではないでしょうか。

アクティブな日中は交感神経が、リラックスする夜は副交感神経が優位

以上をまとめると、大きく分けて、日中の活動期は交感神経優位、夜の休息、就寝時は副交感神経優位だということがわかるはずです。

具体的に、どんなことが体のなかで起きているのでしょうか。

起床後、交感神経が優位になると、血管が収縮し、心臓の動き(心拍数)や血圧が上がっていきます。

興奮して活動的になり、緊張しながら行動するようになります。

リラックスしていい場面で副交感神経が優位になると、反対に血管は拡張し、心拍数も血圧も低下して、活動的ではなくなっていき、やがて睡眠へと向かいます。

毎日、この繰り返しです。

優位、というのは、感覚的にいえば「少しだけ高い」というレベルです。

昼間は副交感神経がずっと低いまま、と誤解している人がいますが、そんなことはありません。

昼間でもリラックスしているときは副交感神経が優位になっていますが、トラブルが起きたり、大きな結果を期待されて緊張したりするようなシーンなどでは、普段よりも交感神経が優位になりすぎている状態になります。

そして最悪のケースでは、交感神経が高いレベルで活性化し続け、副交感神経がほとんど活性化しなくなってしまうような状態にもなります。

そうなると、自律神経の乱れが引き起こすさまざまな症状に悩まされる可能性が高まってくるのです。

【次回】腸を整えると自律神経も整い調子が良くなるのはなぜ?/結局、自律神経がすべて解決してくれる

【まとめ読み】『結局、自律神経がすべて解決してくれる』記事リストはこちら!

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全4章にわたって腸内環境など自律神経に関わるさまざまな情報を公開。4つのタイプ別診断付き

 

小林弘幸

順天堂大学医学部卒業。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任。自律神経研究の第一人者としてコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。同大学に便秘外来を開設した腸の専門家

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『結局、自律神経がすべて解決してくれる』

(小林弘幸/アスコム)

自律神経研究の第一人者、また便秘外来を国内初に解説した腸の専門家として「体調不良やストレスに悩まされる人たちの糸口になれば」と新しく出版された良書。自律神経が乱れたり整ったりする仕組み、また腸内環境との関係など、読者の生活にアドバイスしてくれます。

※この記事は『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(小林弘幸/アスコム)からの抜粋です。
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