ぽっこりおなかでお悩みの人はいませんか? その原因は内臓脂肪。放置していると、待っているのは病気、そして莫大な医療費です。後悔しないためにも、脂肪を燃やす体の動かし方と食事の工夫を実践し、習慣化しましょう。そこで今回は、川村内科診療所所長の川村昌嗣(かわむら・まさひで)先生に、「脂肪が落ちる食べ方『8つのコツ』」を教えてもらいました。
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早食いは肥満の原因
太らない食べ方を知る
「食べるスピードを見直す、食事中にちょっとした工夫をするといったことで、食欲はある程度コントロールできます」と、川村先生。
食後に血糖値が上昇し、満腹中枢が刺激されるまでには、早くても15分はかかります。
そのため、早食いの人は満腹感が得られず、食べ過ぎてしまいがちに。
血糖値が上昇するまでに食べ終わらないことが大切だと教えてくれました。
「味覚は、口の中で食べ物を噛んで食べた物が唾液に溶け、舌にある味蕾に到達して、ようやく感じるものです。噛まないうちに飲み込んでしまう早食いは、食べ物の味を楽しむ前に胃袋に食べ物が流れ込んでしまっています」
毎日の食事はゆっくり味わい、全てひと口分残す。
意識が変わればおなか回りもすっきりします。
すぐできる 脂肪が落ちる食べ方のコツ8
4つに分ける
食材を4つに切ると、噛む回数は4倍、唾液も4倍分泌されて味の変化を感じやすく。
見た目も多く見え、食べる時間も4倍に。
空腹感がなくなるまで食べ物があるので食べ過ぎ予防や残せるようにも。
毎食10g残すと、1日3食×365日で1万950g。
胃袋に捨て込むより、次の食事に回して。
好物はぜいたくに
好きなものは、ついたくさん食べがちに。
そこで、好きなものこそ奮発して最高級品を選びましょう。
高級品を食べるときには「少しずつ時間をかけて味わおう」「味わって食べなければ損をする」という心理が働き、早食いや食べ過ぎの防止に効果的です。
ながら食べ
ついつい早食いになってしまう人は、食事中に他の用事を行うのもいいでしょう。
用事をしている間に血糖値が上がって空腹感がおさまり、自然とゆっくり噛めるようになります。
食事のマナーとしては問題ありますが、時間をかけて食べるために本や新聞を読みながら食べるのも一つの方法です。
お弁当箱
食べものを残すのは罪悪感があるという人は、テーブルにお弁当箱を用意します。
食べながら、残す分をお弁当箱に詰めていきましょう。
食事が終わったころには、1食分のお弁当が完成。
翌日の朝食などに食べるようにしましょう。
皿は白より黒
色を活用して食事の量を減らすのもおすすめ。
例えば、黒、白2色の皿で食事を盛り付ける量を実験した調査では、黒い皿よりも白い皿の方が2割以上も多く盛り付けたという結果が。
色の効果を利用して食べ過ぎを防ぎましょう。
《早食いでは味わうことはできない?》
食べ物は、口の中で噛み砕かれ、それが唾液の中に溶け込み、舌にある味蕾という味を感じるための神経の末端の感覚器に到達することで初めて、味を実感できます。
ですから、あまり時間をかけずに飲み込んでしまうと、味わわずに胃の中に捨ててしまっている状態に。
"早食い=味わって食べていない"ということを意識しましょう。