「1アクション・1手洗い」でウイルス対策! 81歳の「高齢者医療の第一人者」が実践する健康術

新型コロナウイルスの流行により、感染予防対策とともに、免疫力という言葉をよく耳にするようになりました。では、免疫力を上げるために、名医と呼ばれる医師はどのようなことを心掛けているのでしょう? 今回は、高齢者医療の第一人者、原宿リハビリテーション病院名誉院長の林 泰史先生が実践する健康術をご紹介します。

「免疫力を高める=体力を高める」

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[食事] 良質のたんぱく質と野菜を中心に

たんぱく質、野菜、カルシウムを意識して摂っています。

朝は肉と野菜のスープとパンに、30年近く欠かさないヨーグルト。

昼は野菜サラダにチーズとハムをのせた弁当を持参しています。

乳製品、たんぱく質、カルシウムが一度に摂れ、休日の昼食もだいたいこれ。

夕食もたんぱく質として肉か魚は必ず、野菜も5種類ほど摂ります。

[運動] たまの運動よりも日々体を動かすこと

81歳のいまも1日1万歩以上、ひと月で33万歩は歩きます。

大切なのは、たまに行う本格的な運動より「デイリーアクティビティ(日常の活動)」。

買い物、掃除など日常の中で体を動かし、筋力を維持することです。

家で簡単にできる「新聞紙体操」もおすすめ。

丸めて棒状にした新聞紙を両手で握って体を動かします。

床に置いた新聞紙を足の指でたぐり寄せたり、破ったりする運動も、足や足指を鍛えるのに効果的ですよ。

[習慣] 幸せな人生はきっと「イエス」の積み重ね

ウイルス対策には「1アクション・1手洗い」を実践。

買い物や掃除など一つ行動が終わるたびに手を洗って感染を予防しています。

精神面では「いつでもイエスと前向きに」がモットー。

何か依頼されたとき「ノー」と断るのは簡単ですが、それではいままでの自分と何も変わりません。

「イエス」と言えば、大変なことも多いですが、考え、行動し、挫折し、それが成長につながると信じています。

[その他] 若々しい体力を保ち成功の人生を

免疫力とは簡単に言えば、体力。

食事、睡眠、運動の3つのバランスを保ち、若々しい体力を維持することが免疫力を維持することにつながります。

「サクセスフル・エイジング」という言葉があります。

これは、「成功した高齢期」という意味。

老化は必ず進行するものですが、精神や細胞の若さは顔つき、体つきに現れます。

せっかく長生きするのなら、年を重ねることに成功したいですね。

●林 泰史先生の1日(院内でも歩数を確保!

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取材・文/岡田知子 イラスト/鈴木衣津子

 

<教えてくれた人>
原宿リハビリテーション病院名誉院長
林 泰史(はやし・やすふみ)先生
京都府立医科大学医学部卒業。専門はリハビリテーション医学、整形外科学、老年病学。近著に『80歳現役医師が教える! つまずかないカラダの動かし方』『新聞紙体操 もう転ばない!倒れない!老けない!』ほか。

この記事は『毎日が発見』2020年9月号に掲載の情報です。

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