50歳を超えると特に気になる「将来の認知症」。年齢とともに認知症になるリスクは上がり、65歳以上では7人に1人が発症するというデータがあります。そこで、日本認知症予防学会理事長の浦上克哉先生に教えていただいた「認知症を防ぐための12の方法」から、今回は「質の良い睡眠」についてご紹介します。
【認知症を防ぐ方法】質の良い睡眠
私たちは睡眠中に、認知症の原因物質である「アミロイドβ」を脳から除去しています。
原因物質を脳に蓄積させないことが認知症の発症リスクを軽減させます。
研究結果によると、睡眠時間が短い人は認知症のリスクが高く、その一方で、寝過ぎても認知症になりやすいことが分かりました。
「睡眠時間は7時間前後が理想です。アロマオイルを香らせるなど、寝る前にリラックスすることで、よく眠れて質の良い睡眠が取れるようになります」と浦上先生。
また、日中に30分ほどの昼寝をすると脳がリフレッシュできます。
夜の睡眠を妨げないように、13時から15時の間の昼寝が最適です。
睡眠時間は短くても長くても認知症になりやすい
睡眠時間が「5時間~7時間未満」の人の認知症の発症率を1としたときの発症率。
出典:Journal of the American Geriatrics Society 2018 Jun 6.doi:10.1111/jgs.15446を基に作成。
取材・文/松澤ゆかり 撮影/木下大造 モデル/大塚美世 イラスト/落合 恵