<この体験記を書いた人>
ペンネーム:向日葵
性別:女
年齢:52
プロフィール:最近、老いた実家の両親のことが気がかりな、2人の子ども&夫と暮らすマイペース母さんです。
私の両親は、車で30分ほどの距離の実家に、2人で住んでいます。
父は75歳、母は71歳。
2人とも、ここ数年ですっかり老け込んだ感じがします。
昔から母はきれい好きで、家の中はいつも清潔できちんと片付いていました。
ところが、ここ数年の間に目に見えて母が家事を手抜きするようになってきたのです。
私はフルタイムのパートをしていて、公休日を利用して月に2回ほど、実家に顔を出しに行くのですが、つい先日、衝撃的な出来事がありました。
いつものように、お土産に野菜や魚中心の食材や、ストックが切れていそうな日用品を買って顔を出しました。
家で作ってきた煮物や漬物でお昼ご飯を一緒に食べてお茶を飲み、世間話に花を咲かせた後、「トイレ借りるね」と言ってトイレに行ったのです。
そして、何気なく便座に落とした視線が...ギョッとして固まってしまいました。
そこには、明らかに粗相の跡が......。
「うわっ......!?」とフリーズする私。
便座が汚れていることもそうですが、なにより「便座が汚れたままになっている」ことに、衝撃を受けました。
両親も高齢なので、便座を汚してしまうこともあるでしょう。
それは分かります。
しかし、どうみてもこの汚れは昨日今日のものではありません。
動揺しつつも、トイレットペーパーを濡らして拭いみましたが、水だけではキレイにならず......。
勝手知ったる実家のトイレ。
棚の上にしまってある、トイレの便座を掃除するウェットタイプのシートを取り出し、ゴシゴシと便座をお掃除。
どうにかキレイになりほっとして用を足し、ため息をつきながら両親のいる居間へ戻りました。
「トイレ汚かったよ。ちゃんとそうじしないとー」
「そんなはずない! 毎日掃除している!」
私としては柔らかく言ったつもりですが、母はとたんに不機嫌になり、ぷんぷん怒り出しました。
あまり責めるのもいけないと思い、それ以上は言いませんでした。
しかし、母がトイレに行った隙に父に聞いてみると、トイレばかりではなく、座敷の掃除もほとんどしないので、父がたまにホウキで掃き掃除しているとのこと。
そう言われてよく見てみれば、座敷の隅にはわたぼこりが溜まっているし、歩くとざらざらしている気がします。
モノが散乱してはいないため目立ちませんが、埃やカビは蓄積していそうです。
それ以降、実家に顔を出すたび、できる範囲で掃除をしてきます。
母は「私が掃除してるのに!」とあまりいい顔はしませんが、喘息気味の父の健康のためにも、手を抜くわけには行きません。
それにしても、昔はあんなにきれい好きだった母が、なぜ? と驚くばかり。
これも、老いのせいなんでしょうか?
母の衰えを痛感するとともに、これから支えていかなくてはと思った出来事でした。
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