腸が第二の脳と呼ばれ、健康を支える司令塔だと知っていますか? 「腸には1億個におよぶ神経細胞が存在し、自律神経の影響を受けます」と語るのは自律神経の第一人者・小林弘幸さん。その小林さんが新しく提案する呼吸法は血流をアップさせ、自律神経が整うとともに腸内環境の向上に役立つと注目を浴びています。著者の提唱する『自律神経を整える「長生き呼吸法」』(アスコム)から新しい呼吸法の極意をご紹介します。
「長生き呼吸法」は、自律神経と腸を同時に整え、全身の細胞に酸素と栄養をたっぷり送り届ける健康法です。
難しいことは、何一つありません。
口からゆっくり、ゆっくり息を吐き、鼻からスーーーっと息を吸い込む。
基本はこれだけです。
大切なのは、いつも無意識に、おざなりになっている呼吸に、向き合う時間をつくるということ。
1日1分でかまいません。
全身に酸素や血液がめぐるイメージを持ちながらすると、すぐに心が癒されていきます。
ここからは「長生き呼吸法」のやり方と、健康効果をアップさせるためのコツをお伝えします。
自律神経と腸内環境を同時に整える「長生き呼吸法」のやり方
まずは、基本の姿勢を覚えよう!
◎ 脚を肩幅に開く
◎ まっすぐに立つ
◎ 肩の力を抜く
◎ 両手はお腹の横に
ろっ骨の下をつかむ!
「長生き呼吸法」は、呼吸をするとき、同時に腸をマッサージします。自律神経と腸内環境をダブルで整えていきます。
準備万端! さあ次から、「長生き呼吸法」にレッツトライ!
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【6秒吐く】
上体を前に倒しながら、ゆっくり、ゆっくり息を吐きましょう
吐きながら腸をマッサージ!
息を吐きだしながら、両手を使い脇腹の肉をおへそにグーッと集めるイメージで、腸に刺激を与えます。また、上体は写真のように、無理のない範囲で倒してください。
【3秒吸う】
背中を反らしながら、ゆっくり息を吸いましょう
吸いながら手の力をゆるめていく!
息を吸い込みながら、腸に刺激を与えていた両手の力をゆるめていきます。また、上体は写真のように、無理のない範囲で反らしてください。
1日1分間「長生き呼吸法」をするだけで、「肺活」と「腸活」を同時に実践できる!
「長生き呼吸法」を続ける4つのポイント
「継続は力なり」。
「長生き呼吸法」も続ければ続けるほど効果が高まっていきます。
自律神経を整える「長生き呼吸法」。
ここでは続けるためのちょっとしたコツを伝授いたします。
キーワードは「ゆっくり」「楽しく」「がんばらない」こと。
楽しく続けるほど、自律神経は高いレベルで整っていきます。
1.呼吸の秒数・回数にこだわらない
「6秒で吐く」「3秒で吸う」ことを推奨していますが、これはあくまで目安と考えてください。
わざわざ時間を計る必要はありません。
大事なのは「吐く時間を長くすること」です。
また、「1分」という時間も、呼吸がゆっくり深くなっているか調べるための目安。
大事なのは呼吸と向き合う時間をつくることです。
余裕があれば、1分以上していただいてもOK です。
2.ゆったりした服を着て行う
キツキツの服を着て呼吸すると、血行不良の原因になります。
また、肺が大きく膨らまずに、深い呼吸ができなくなってしまう恐れもあります。
呼吸する際は、上半身を締め付けないゆったりした服を着ましょう。
また、ろっ骨まわりの筋肉が緊張している方は、深い呼吸をすることが難しい場合があります。
そんな方はストレッチを試してみてください。
3.頭によいイメージを思い浮かべる
不安やネガティブな考えがあると、せっかく「長生き呼吸法」をしても、自律神経に悪影響を与えてしまう可能性があります。
呼吸の際は、スイッチを切り替えるように、頭の中をポジティブなイメージに切り替えましょう。
大草原や大海原など、あなたが心地よいと感じる風景を思い浮かべながら、呼吸することをオススメします。
4.屋外でもやってみる
「長生き呼吸法」は、場所や時間を選ばず行うことができます。
散歩の途中の公園や、駅のホームなど用事に向かう先々で簡単に行うことができます。
ちょっとしたスキマ時間を使って、定期的に自律神経を調整するクセをつけましょう。
実際に大自然の中で「長生き呼吸法」をすると、新鮮な酸素に満たされて格別の味わいです。
機会があれば、ぜひお試しください。
【まとめ読み】自律神経、整えましょう♪「長生き呼吸法」記事リスト
全5章にわたって、腸内環境の改善など「長生きするための呼吸法」の知識や実践方法が解説されています