「最近、人の声が聞き取りづらくて・・・」その悩み、加齢によるものとあきらめていませんか? 実は、耳が遠くなるのは年を取った証拠ではないそうです。そこで、「難聴は治らないものではない」と言う聴力回復のエキスパート・今野清志さんの著書『耳は1分でよくなる!』(自由国民社)から、難聴の仕組みと薬も手術もいらない耳がよくなるトレーニング法を連載形式でお届けします。
嫁姑のトラブルも聞こえないのが原因?
ご近所の人が、ひそひそ話しているのが聞こえない。
そんなことが続くと、あなたは「もしかしたら、自分の悪口をいっているのかもしれない」と、気になってしまうかもしれません。
また反対に、「おはようございます」と挨拶をしても無視されたら、「嫌われているのかしら?」と、心配になるでしょう。
「補聴器をつけていなくても、年齢を重ねていなくても、聞こえづらい人がいる」ということを、ほとんどの人は知らないため、実際にトラブルに発展することが少なくありません。
旦那さんのお母さんと暮らしている女性が、「話しかけても知らん顔される」「こっちを見るのだけど、返事をしてくれない」と、悩んで相談を受けたことがあります。
「お義母さんに、健康診断だからといって、一度連れてきなさい」といったところ、やはり、中程度の難聴だったことがわかりました。
お義母さんは、「まだ、自分はそんな年じゃない」と思い、聞こえづらいことを認めたくなかったのです。
実際には、お嫁さんの声が聞こえていないことが多かった。
そして、お嫁さんが自分を見ていても、話しかけているのかどうか、また、何をいっているのかわからないため、返事ができなかったのです。
しかし、お嫁さんがそのことで心を痛めていたと知り、治療に通うようになりました。
まわりの人とどうもコミュニケーションがうまくいかない......。
そんなときは、「どちらかが聞こえづらいのではないか」と疑ってみてもいいかもしれません。
難聴によってリスクが高まる病気がある
聞こえが悪くなると、まわりとのコミュニケーションがとりづらくなるだけではありません。
話が通じないと口数が少なくなり、自分の世界にこもるようになります。
すると、何ごとにも無気力になり、うつのような症状を示すことも少なくないのです。
また、聞こえづらいと、脳への刺激も薄れます。
すると、子どもだったら発達障害、高齢であれば認知症になるリスクも高くなるのです。
非常に多くの患者さんが、聞こえるようになったら、
「気持ちが明るくなった」
「積極的になった」
「よくしゃべるようになった」
「外にでかけるようになった」
といいます。
ある95歳のおばあちゃんは、聞こえがどんどん悪くなり、家族ともほとんど話をしなくなりました。
「もう年だから、何をやってもムダ」とあきらめて、1日中、テレビの前に座って、ぼんやりするようになってしまったそうです。
ところが、お孫さんがお誕生日に補聴器をプレゼントしてくれたので、試しにつけてみました。
すると、思った以上によく聞こえたのだそうです。
そこで、「聞こえると楽しい」ということを実感したおばあちゃんは、娘さんに頼んで、さまざまな治療法を探すようになりました。
そして、私の治療院に通うようになったのです。
このおばあちゃんは、耳の治療をしていくうちに、どんどん欲が出てきて、「耳だけでなく体も元気でいたい」と思うようになったといいます。
そして、公園を散歩して、話し相手を見つけたり、ストレッチ教室に通ったりするようになって、以前よりぐっと元気になったそうです。
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