専門家のお墨付き!認知症を防ぐ「脳イキイキ鍋」のススメ

年齢を重ねると誰でも、人の名前が思い出せなくなったり、もの覚えが悪くなったりします。こうした加齢による「もの忘れ」は心配することはありませんが、「認知症」は少しでも早く発見して、症状がひどくならないための対策が必要です。そこで今回は、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学 教授の森下竜一先生に、認知症を防ぐ「脳イキイキ鍋」のレシピについて教えていただきました。

緑黄色野菜たっぷりの食事で慢性炎症を予防

認知症のリスクにもなる慢性炎症を緩やかにするためには、食べ方や調理方法の工夫が必要と、森下竜一先生。

「慢性炎症の予防には、抗酸化作用の高い食材を取るのがおすすめです。具体的には、緑黄色野菜。鍋にたっぷり野菜を入れて、たんぱく質豊富な肉類と一緒に食べるのもいいでしょう」

一方、避けたい食事は、酸化(劣化)コレステロールが多いもの。黄色く変色したマヨネーズやバター、黒くなってきた油などは注意が必要です。また、揚げ物は控えめにしましょう。

ほうれん草と豚肉の常夜鍋(じょうやなべ)

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材料(2人分)

豚肉(しゃぶしゃぶ用)...150g
ほうれん草...1わ(300g)
ごぼう... 1本
えのきたけ...1袋
昆布(5×15cmのもの)...1枚
酒・・・大さじ3
水...6カップ
ポン酢しょうゆ...適宜

作り方

①鍋に昆布と水を入れ、20~30分おく。昆布は取り出しておく。
②ほうれん草は根元に十字の切り込みを入れ、水を張ったボウルに10分ほどつけて泥を落とし、長さを半分に切る。ごぼうはスライサーで薄切りに、えのきは根元を切り落とし、半分の長さに切ってほぐす。
③①の鍋を中火にかけ、煮立ったら酒を加え、ごぼう、えのきを入れて煮る。野菜がしんなりしたらほうれん草、豚肉を加えて煮る。ポン酢しょうゆで食べる。

<Point!>

●緑黄色野菜を増やすには、にんじんを加えてもいい。
●ボリュームを出したいなら豆腐をプラス。
●お好みで、ポン酢しょうゆに大根おろしやしょうがのすりおろし、万能ねぎなどを加えるのもいい。

黒酢で味に変化!ますます脳も元気に

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ポン酢しょうゆを黒酢に替えれば、柔らかな酸味を味わえます。しかも、黒酢にはアミノ酸やビタミン、ミネラルなど、さまざまな栄養素が豊富で、免疫力アップにも役立ちます。

炭水化物は控えめに

じゃがいもやさつまいも、さといものようないも類は、糖質を多く含む炭水化物です。食べ過ぎには注意しましょう。

冷凍野菜を使うなら

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一度火を通して冷凍した野菜は、何度も温め直すと酸化(劣化)が進んでしまいます。そのため、小分けにして保存を。電子レンジで温めるときは、10分以内を目安にしましょう。

野菜の冷凍方法

●食品についた水分はしっかり拭き取る。
●下ゆでや下調理をした後は粗熱を取る。
●冷却効率を上げるため、平たくする。
●1週間を目安に早めに使い切りましょう。

シメには...

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鍋のシメには、雑炊がおすすめです。鍋料理は、先に肉や野菜を食べ、最後にご飯などの炭水化物を食べるため、体に必要な栄養素をバランスよく摂取できます。ただし、ひと通り食べ終えた鍋のスープは濃縮され、塩分が高くなりがち。スープまで食べる雑炊の場合は、お湯やだし汁を加えて薄めるなど調整しましょう。

余った分を翌日食べるなら!

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鍋の残りを温めるときは、食べる分だけを小鍋に移してゆっくりと加熱します。温め直す際は、新鮮な食材を少し加えるだけで、食材の酸化(劣化)を防ぐことができます。

取材・文/笑(寳田真由美) 撮影/米山典子 レシピ考案/渡邉美由

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<教えてくれた人>

森下竜一(もりした・りゅういち)先生

大阪大学 大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学教授。大阪大学医学部老年病講座大学院卒業後、米国スタンフォード大学循環器科客員講師を経て現職。内閣官房 健康医療戦略参与、日本脳血管・認知症学会理事長などを務める。

この記事は『毎日が発見』2019年11月号に掲載の情報です。

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