入浴中の心臓発作が多いってホント?/専門医に聞く「心臓」Q&A

日ごろ、動悸や息切れを感じることはありませんか? 胸のあたりの違和感は、思わぬ病気が隠れている可能性があるので、放置せずに医師の診療を受けることが大切です。「こんな症状があって心配」または「症状がないけれど気になっている」という方のために、今回はCVIC心臓画像 クリニック飯田橋理事長、寺島正浩先生に、「心臓に関するQ&A」をお聞きしました。

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Q 入浴中の心臓発作が多いってホント?

A 日本で入浴中に死亡する人は、年間約1万9千人で、交通事故死者数の約5倍です。

入浴中の死亡原因の一位は心臓病です。暖かい部屋から寒い脱衣所や浴室に移動し、熱いお湯に首までつかって心臓を水圧で圧迫している上に、急激な温度差で心臓や血管が「ヒートショック」を起こしやすくなるのです。
入浴するときに周囲に声をかけて、脱衣所や浴室の温度を室温と同じにしておきます。

湯温は41度以下で、湯につかるときには水圧で心臓に負担をかけないように。飲酒後の入浴は厳禁です。

Q 「タイプA」と「タイプD」とは何ですか?

A 心臓病になりやすい性格として「タイプA気質」があります。

いつも時間に追われてせかせかと行動し、しゃべるのも、食べるのも、歩くのも速く、競争心が強く無理を重ねて生活する傾向があります。
欧米人に比べて日本人に多い「タイプD気質」も心臓病になりやすいとされています。

真面目、否定的、心理的苦痛を感じやすく、幸福感が低く、対人関係が苦手なタイプです。ストレスを過剰に受けやすく心臓病リスクに加えて、メタボリックシンドロームや肥満、うつ病なども発症しやすいといわれています。

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取材・文/宇山恵子

 

<教えてくれた人>

CVIC心臓画像 クリニック飯田橋理事長

寺島正浩(てらしま・まさひろ)先生

神戸大学医学部卒。国立循環器病センター、米国 スタンフォード大などを経て日本初の心臓特化型画像診断センターを開設。心臓を3Dで画像診断し、病気 の早期発見と予防に貢献。

この記事は『毎日が発見』2019年9月号に掲載の情報です。
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