函館周辺の限られた海域でのみ生育するガゴメ昆布。元来、やっかい者とされてきたガゴメ昆布ですが、近年はその健康成分の豊富さや強力なねばり、そしておいしさで人気を集めています。さまざまな料理にプラスするだけで栄養価とおいしさがアップするガゴメ昆布。地元のお母さん達に、ガゴメ昆布料理を見せていただきました。
地元名物のいかとあえた一品。ガゴメ納豆昆布といかの塩辛を1:1 で混ぜ合わせるだけ。そのままはもちろん、お茶漬けにするのもいい。大根おろしを添えればさっぱり。
いつもの料理に加えるだけで簡単!
函館では専門店やスーパーマーケットなどで、ガゴメ昆布を手軽に購入できます。刻んだものやパウダー状、おぼろ状など、形状も多彩。どれも料理に活用しやすく、家庭でもよく食べられているんだとか。生まれも育ちも函館という主婦の皆さんが、この日の取材のために腕をふるい、自慢のガゴメ料理を用意してくれました。
「簡単に使えるのがいいのよ」と、函館市在住の山口和香子さん、伊藤晴留美さん、岩川信子さん(左から)
テーブルの上には、丼、いかの塩辛、汁もの、チヂミ風、カルパッチョ...さまざまな料理が並んでいます。「ガゴメ昆布を食べるようになったのは、ここ数年のこと。でも、使ってみたら簡単でおいしい。しかも加えるだけで栄養豊富に!」
刻みタイプやパウダー状のガゴメ昆布は、いちいち水でもどさなくても、食材や調味料にえるだけで十分もどるのも使いやすさの理由の一つ。とろろと和えてごはんにのせたり、魚のすり身と合わせてすり身団子にしたり。いかの塩辛とあえたものをごはんにのせて、お湯をかければお茶漬けにも! どれも簡単で栄養も抜群。私たちにも手軽にできそうですね。
ガゴメ昆布漁を営む岩田和さんにもお気に入りの食べ方を聞いてみました。「卵焼きや納豆、大根おろしに入れたり、卵かけごはんにちょっと加えてもおいしい。素材自体の味がきつくないから、どんなものとも相性がいいんだよ」。いまやすっかり函館名物となったガゴメ昆布。気になる食べ方、見つかりましたか?
とろろと一緒にごはんにのせて
すりおろした長いもとガゴメ納豆昆布を2:1 の割合で混ぜ合わせてごはんの上に。めんつゆで味をととのえればOK。夏バテ予防にもぴったり
ガゴメ入り魚のすり身団子の汁ものに
あらびきのガゴメ昆布と魚のすり身を混ぜ合わせて団子にし、めんつゆで味付けした汁に入れて加熱。おぼろ昆布を上に添えれば風味豊か
みんな大好き! チヂミ風味
じゃがいものせん切りと、めんつゆで薄く味付けたガゴメ刻み昆布を混ぜ合わせて焼き、
チヂミ風に。酢じょうゆだれでいただきます
ちょっとごちそう気分 カルパッチョにも
生だこのカルパッチョに、粉末ガゴメとあらびきガゴメ、めんつゆ、玉ねぎのみじん切りなどで作ったジュレ(ソース)をかけて華やかに
ダイエットのお供に そばの実あえ
コトコトと炊いたそばの実に、ガゴメ納豆昆布を混ぜたもの。食前にスプーン1杯分食べれば、空腹が抑えられ食べ過ぎを予防できます
函館市内で購入できるガゴメ昆布の加品。ガゴメとろろや刻み昆布、パウダー、あらびき、納豆昆布など、種類も豊富です
取材・文/笑(寳田真由美) 撮影/富田桃子 写真協力/北海道マリンイノベーション株式会社