手指と手首の腱鞘炎「ばね指」「ドケルバン病」。自分でチェックする方法があります

多くの女性が経験したことがある「手や指が痛い」「しびれる」といったトラブル。たかが手や指のことだからと放置すると、指が変形する、手術が必要になるなど、将来、手指の病気を発症することが心配されます。手指の病気について、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科整形外科学助教の藤田浩二先生にお伺いしました。

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前の記事「親指の付け根がやせていませんか? 女性に多い「手根管症候群」に注意!(2)」はこちら。

 

曲げた指を戻すとき、カクンと戻る・親指側の手首が痛い...腱鞘炎が始まっています

手指の腱鞘炎である「ばね指」と手首の腱鞘炎である「ドケルバン病」について詳しくご紹介しましょう。

●ばね指(手指の腱鞘炎)

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【症状】
指に起こる腱鞘炎のこと。曲がった指を戻そうとすると、ばねのようにカクンと急に戻ります。指の曲げ伸ばしが困難になり、指の付け根の辺りに腫れや痛みが生じます。

【原因】
更年期以降の女性をはじめ、糖尿病や透析の治療中の人にもよく見られます。特に起こりやすいのは、親指、中指、薬指です。
1810p055_02.jpg腱鞘がなんらかの原因で厚くなったり硬くなると、腱と腱鞘がこすれ合い炎症が起こります。腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなりばね指になります。

【治療】
患部を安静にします。状態によって、装具で固定することも。痛みが強い場合は、腱鞘(※)内に局所麻酔薬入りのステロイド注射を打ちます。指が曲がったまま伸びない場合など重症の場合は、炎症を起こしている腱鞘を切り開く手術をします

※指や手首などの腱の周りにあるさや状の結合組織。中に潤滑液があり、腱の動きを滑らかにします。

 
■自分でチェック!

1810p055_03.jpg親指、中指、薬指のいずれかの指の付け根の下にある骨の上を、
逆の手の指で軽く押さえます。そのまま指を曲げます。

カクンとする感覚があったら、腱鞘炎が始まっています。

 

●ドケルバン病(手首の腱鞘炎)

1810p055_04.jpg【症状】
手首の親指側に腫れと痛みが生じます。特に、親指を広げたり、反らしたりしたときに強い痛みを感じやすいです。

【原因】
更年期以降の女性に起こることが多い他、親指をよく使う仕事の人にも多いです。糖尿病や透析の治療中の人も発症しやすいです。

【治療】
まずは患部を安静にします。湿布をしたり、装具を当てて固定することもあります。症状がひどい場合は、手首の腱鞘内に局所麻酔薬入りのステロイド注射を打ち、炎症や痛み、腫れを抑えます。それでも治らない場合は、炎症を起こしている腱鞘を切り開く手術をします。

■自分でチェック
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親指を内側に入れて握りこぶしを作ります。そのまま手首を小指側に曲げます。

痛みが生じたら、ドケルバン病の可能性があります。

 

次の記事「手指の病気には首、肩、腰の位置が関係している!正しい位置をチェック(4)」はこちら。

取材・文/笑(寳田真由美) 撮影/藤田浩司 

藤田浩二(ふじた・こうじ)先生

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 整形外科学助教。専門は、手外科、骨粗鬆症、骨代謝。

日本手外科学会のホームページ

 

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この記事は『毎日が発見』2018年10月号に掲載の情報です。
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