女性ホルモンが急激に低下する人ほど、手指の痛みや腫れが起こりやすい!/手指の痛み改善法(5)

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手や指に、痛みや腫れなどの違和感を覚えた経験はありませんか? 
「手や指の病気の多くは、腱や靭帯、関節などが変形する変性疾患と呼ばれるものです。患者の8割は女性で、年齢的には50代がピークになります。しかし、手や指の違和感は放置しやすく、60歳前後になって関節が変形したり、痛みが増したりして病院を訪れる方が多いのです」とは、四谷メディカルキューブ手の外科・マイクロサージャリーセンター長の平瀬雄一先生。あなたの手指の痛みや腫れについて、さっそくチェックしていきましょう。

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「手指の変性疾患は、自分では気付かないぐらい軽い腱鞘炎から始まります」とは、平瀬先生。"指が曲がりにくい"、"関節が痛む"といった症状はなくても、指を曲げたとき、指の付け根の下に"カクン"という引っかかりを感じる場合は、すでに腱鞘炎が始まっています。大したことないだろうと思い放置すると、指が曲がらなくなったり、痛みやしびれを感じたり、変形したりと、深刻な病気を引き起こします。

前の記事:「意外! 手指の病気には更年期障害が関係しています/手指の痛み改善法(4)」はこちら。

  

なぜ、手指の痛みや腫れ、関節の痛みなどの不調が起こる人と起こらない人がいるのでしょうか?

手指の不調は、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの減少と関わりがあります。エストロゲンは、子宮などの生殖機能以外にも脳・中枢神経、循環器、皮膚、骨代謝、泌尿器など、女性のさまざまな機能を調整する作用をもっています。そのため、エストロゲンが減少すると、これらの作用が失われて体が変調を来し、さまざまな不調が起こります。手指の痛みやしびれもその一つで、エストロゲンが短期間で急激に低下する人ほど、その症状は重くなります。

  

【エストロゲンが作用する部位】

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【女性のライフスタイルと女性ホルモンの分泌量の変動】

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【手指の痛みや腫れ、変形の発症年代】

手指の痛みや変形の発症年代は、女性の場合、50代前半が最も多く、続いて50代後半です。これは、女性ホルモンの分泌量が急激に減少するのと同時期に当たります。

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出典:『日本手外科学会誌』

  

これまで、手指の悩みで病院を受診し、「加齢のせい」「使い過ぎです」などと言われた経験がある人は少なくないことでしょう。しかし、実は女性ホルモンの減少が原因です。「治らない」と診断された場合も、対策次第で改善が期待できます。次回は、予防や改善に役立つ方法をご紹介します。

  

次の記事:「安心してちゃダメ! 更年期がなかった、軽かった人ほど手指の不調が起こりやすい/手指の痛み改善法(6)」はこちら。

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平瀬雄一(ひらせ・ゆういち)先生
<教えてくれた人>
平瀬雄一(ひらせ・ゆういち)先生
四谷メディカルキューブ手の外科・マイクロサージャリーセンター長。東京慈恵会医科大学卒業。埼玉手の外科研究所形成外科部長などを経て、2010年より現職。
この記事は『毎日が発見』2017年10月号に掲載の情報です。

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