旬の獲れたて、新鮮な魚を缶詰に加工する魚缶。最もおすすめな点は、たんぱく質をはじめ、認知症予防や血液サラサラ効果があるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)など、積極的に摂りたい栄養がたっぷり詰まっていることです。
缶を開けるだけ、という手軽さで骨や皮まで魚の豊富な栄養を丸ごと摂取でき、料理の時短にも。魚缶の上手な活用法を料理研究家の村上祥子さんに教えていただきました。
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ご飯も汁物もおかずも、全部さば缶!
さば缶を主材料に使って、おいしい献立を作りましょう。
「さばつくねのあんかけ」(写真中央)
1人分218kcal /塩分1.3g
材料(2人分)
さば水煮缶...1缶(200g)
A しょうがの搾り汁...1片分
溶き卵...1個分
パン粉...2/3カップ
片栗粉...大さじ1
サラダ油...適量
あん
B 水...1カップ
しょうゆ...大さじ1 1/2
みりん...大さじ1 1/2
片栗粉...小さじ1
作り方
1 さばは汁ごとボウルに移してほぐし、Aを加えて混ぜたら2等分し、直径6~7㎝の平たい円形にする。
2 フライパンにサラダ油を流れるくらい(やや多めに)入れて温め、1を並べる。中火で4分焼き、裏返して弱火で4分、両面がきつね色になるまで焼き、油をきって器に盛る。
3 2のフライパンの油を拭き取り、Bを入れて火にかけ、とろみがついたら2にかける。
「さばともやしのスープ」(写真右)
1人分204kcal /塩分1.4g
材料(2人分)
もやし...1袋
玉ねぎ...1/2個
さば水煮缶...1缶(200g)
水...1カップ
パセリ(みじん切り)...少々
作り方
1 もやしは洗ってざるに上げる。玉ねぎは1㎝幅のくし形に切る。
2 さば缶は汁ごと鍋に移し、1を加え、水を注いで火にかけ、玉ねぎが煮えたら火を止める。
3 器に盛り、パセリをふる。好みでこしょうをふってもおいしい。
「さばとしめじの炊き込みご飯」(写真左)
1人分315kcal /塩分0.6g
材料(作りやすい分量 約4人分)
米...2合
水...炊飯器2合の目盛りまで
しめじ...1袋
A しょうゆ...小さじ1
みりん...小さじ2
さば水煮缶...1缶(200g)
作り方
1 米は洗って炊飯器の内釜に入れ、水を注いで15分おく。
2 しめじは石突きを除き、長さを2等分し、根元はほぐす。
3 1にAとさば缶の汁を加えて混ぜ、2とさばの身をのせて炊く。蒸らし終わったら、全体を混ぜる。
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<教えてくれた人>
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。同大学内の「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。
取材・文/石井美佐 撮影/中野正景