さば缶は、DHAやEPAといった認知症予防に効果的といわれる成分をたくさん含んでいる優秀な食材です。しかも生のさばを調理したときよりもしっとりとしているので、とても食べやすく、飲み込みやかむのが難しくなった方にもとてもお勧め。料理の際も調味料いらずで、捨てる部分がないなど、いいことずくめ。食材の一つとして考えて料理に活用すると、メニューの幅をグッと広げてくれるうえ、体も大喜びです。
「さば缶餃子」
1人分371kcal 塩分1.5g
材料(20個分)
餃子の皮(市販品)...1袋(20枚)
具
さば水煮缶...1/2缶分
キャベツ...100g
玉ねぎ...50g
しょうが(薄切り)...4枚
塩...小さじ1/5
A しょうゆ...小さじ1
酒...小さじ1
ごま油...小さじ1
砂糖...小さじ1
片栗粉...大さじ2
サラダ油...大さじ1
水...1/2カップ
作り方
〈具を作る〉
1.キャベツ、玉ねぎ、しょうがを細かいみじん切りにして塩を加えて混ぜ、ペーパータオルで水分を絞る。
2.ボウルに1.と缶汁をきったさば、A、片栗粉を加え、なめらかになるまで混ぜる。
〈包む〉
3.餃子の皮を手のひらに広げ、縁に水少々を塗り、具を小さじ1のせて包み、ヒダを寄せて口を閉じる。
〈焼く〉
4.フライパンにサラダ油を入れ、餃子の底に油(分量外)をつけながら、フライパンの縁に沿って並べていく。
5.中火にかけ、好みの焼き色がつくまで焼く。
6.水を注ぎ、ふたをする。強火にして水分がなくなるまでさらに焼く。
「春菊のにんにく炒め」
1人分145kcal 塩分0.7g
材料(2人分)
さば水煮缶...1/2缶(100g)
春菊...100g
にんにく...1片
サラダ油...大さじ1
こしょう...少々
作り方
1.さば缶は缶汁をきり、身を大きくほぐす。
2.春菊は4~5㎝長さに切って水に放ち、パリッとしたらざるに上げる。にんにくはつぶしてから、粗みじん切りにする。
3.フライパンにサラダ油とにんにくを入れて中火で熱し、香りが出てきたら水けのついた春菊と、さばを一度に入れる。そのまま触らず40~50秒間おいて全体に熱がまわったら、フライパンを大きく振って全体を返すように混ぜ、こしょうをふる。
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。食材の持つ力で健康寿命の延伸を図る研究に関与。同大学にある「村上祥子料理研究資料文庫」で50 万点の資料が一般公開されている。公式ホームページ http://www.murakami-s.jp/