男性ホルモン「テストステロン」は男女両方の元気の源。あなたのテストステロン値がわかる「体の部位」

このことを証明する、面白い調査があります。ある研究者が、世界経済の中枢ともいえる「ロンドン証券取引所」の証券マンの指の長さを調査したところ、より多くの利益を出している成績のよい証券マンは薬指が長く、利益が少ない成績の悪い証券マンは人差し指が長かったのです。2008年に発表された公式なデータで、国際的にも話題となりました。

またサッカーのナショナルチームの選手など、秀でたアスリートは、やはり一様に薬指が長く、人差し指が短いという報告もあります。男性ならではのアグレッシブさや、冒険心は、テストステロンによる影響が強いです。またが「やる気」や「積極性」を生み出す、脳の「側坐核」や「扁桃体」といった器官を男性ホルモンが活性化させることも解明されているので、指の長さと男らしさでつじつまが合っていると考えられます。

女性についても同じで、3歳の女の子を調査した結果では、母親の羊水中の男性ホルモン値が高かった子ほど、積極的で行動的な性格が認められ、やはり薬指が長く、人差し指が短い傾向があったのです。逆に、羊水中の男性ホルモン値が低かった子は、優しくおしとやかで、言葉を覚えるのが早く、おしゃべりも得意という結果が出ました。もちろん、薬指は短く、人差し指は長かったということです。

ご自身やパートナーの指はいかがでしょうか? 一見、おとなしそうな女性でも、薬指が人差し指より長かったら、実は気が強い性格なのかもしれません。私の周りの女性の友人をチラ見すると、人指し指が薬指より短い人はテストステロン値が高いのでアクティブです。私が人事部長なら、人差し指が薬指より長い人を総務に、人指し指が短い人は営業に配置するでしょう。

 

関口由紀

『女性医療クリニックLUNAグループ』理事長。医学博士、経営学修士(MBA)、日本メンズヘルス医学会テストステロン治療認定医、日本泌尿器科学会専門医、日本排尿機能学会専門医、日本性機能学会専門医、日本東洋医学会専門医、横浜市立大学医学部客員教授、女性総合ヘルスケアサイト・フェムゾーンラボ社長、日本フェムテック協会代表理事。メディア出演多数。『「トイレが近い」人のお助けBOOK』(主婦の友社)、『女性のからだの不調の治し方』(徳間書店)、『セックスにさよならは言わないで:悩みをなくす膣ケアの手引き』(径書房)など著書多数。

※本記事は関口由紀著の書籍『性ホルモンで乗り越える男と女の更年期 知っておきたい驚異のテストステロンパワー』(産業編集センター)から一部抜粋・編集しました。
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