どの時間に空腹を作る?若々しさを保つ「空腹の食事法」2つの実行スケジュール

「食べるとすぐ眠くなる」「疲れやすくなった」。こうした症状、もしかしたら「食べすぎ」のせいかもしれません。そこで今回は、医学博士・青木厚先生による話題の著書より、「空腹」の力を活用した食事法や、そのメリットについて6回にわたってお届けします。

※この記事は『「空腹」こそ最強のクスリ』(青木 厚/アスコム)からの抜粋です。

どの時間に空腹を作る?若々しさを保つ「空腹の食事法」2つの実行スケジュール pixta_44654692_S.jpg前の記事:空腹と睡眠による究極の食事法「8時間+8時間」ルールとは/空腹こそ最強のクスリ(3)はこちら

前回の記事でお伝えした「睡眠8時間+8時間の空腹」という究極の食事法。内臓を休め、脂肪を燃やし、血行が改善され、オートファジーにより細胞が蘇る。それによって、体がリセットされ、心身ともに若々しく、健康になるというものです(詳しくは前回の記事をご確認ください)。では、実際にどのように行うのがよいのでしょうか?

実行しやすい時間帯は、人によって異なる

ひと口に「空腹の時間を16時間以上作る」といっても、それぞれの生活リズムなどによって、実行しやすいタイムスケジュールは異なります。

すでにお話ししたように、睡眠時間を組み込むのが、もっとも無理なくできる方法であり、サーカディアンリズムにも合っているため、より理想的です。

しかし、なかには「朝食と夕食をしっかり食べれば、昼食を抜いてもいい」という人もいるでしょう。

そこで、ここでは、「夜間に空腹の時間を作る場合」「昼間に空腹の時間を作る場合」の2パターンのモデルケースをご紹介します。

どちらがより自分に合うか、無理なく実行できるかを考え、ご自身の生活リズムなどに合わせて応用してみてください。

 

【パターン1 夜間に空腹の時間を作る場合】

タイムスケジュール
6時ごろ 起床
(この間、もし空腹を覚えたら、ナッツ類をつまむ)
10時ごろ 朝食
(この間、お好きなものを食べていただいてかまいません)
18時ごろ 夕食
22時ごろ 就寝

ものを食べない時間帯:18時~翌10時

このパターンが向いている人
・65歳以上の方や主婦の方
・空腹を感じる時間をできるだけ短くしたい人
・夕食を比較的早めに食べられる人

このパターンのメリットや注意点
・サーカディアンリズムに即しており、体への負担が少ない。
そのため、アンチエイジングや病気への予防効果がより高まる。
・空腹の時間に睡眠時間を組み込むことができるため、無理なく実行できる。

 

【パターン2 昼間に空腹の時間を作る場合】

タイムスケジュール
6時ごろ 起床・朝食
(この間、もし空腹を覚えたら、ナッツ類をつまむ)
22時ごろ 夕食
0時ごろ 就寝

ものを食べない時間帯 : 6時~22時

このパターンが向いている人
・朝、ご飯を食べないと、午前中の仕事に支障が出るという人
・残業が多く、夕食を食べるのが遅くなりがちな人
・仕事などに集中している間は、あまりお腹が空かないという人など

このパターンのメリットや注意点
・昼食を食べないことにより、眠気を感じることがなくなり、仕事の効率が上がる。
また、昼食の時間を仕事に回すことができ、昼食代も節約できる。
・朝は食べても食べなくてもいいが、ご飯や麺類、パンなどを食べると、昼間の空腹感が強くなる。朝食をとる場合は、できればサラダや卵料理、肉、魚など、タンパク質中心の食事にする。

 

たとえば、定年を迎えた方など、午前中、比較的ゆっくり過ごせるという人であれば、パターン1をベースに、

朝、9時に起床
17時くらいまでは好きなタイミングで、好きなものを食べる
17時から翌朝9時までの16時間は、ものを食べない(どうしても空腹を感じたときには、ナッツ類を食べる)

といったタイムスケジュールを組むのもいいでしょう。

 

また、仕事のつきあいなどで、「パターン2を実行しているのに、ランチミーティングが入り、昼食をとらなければならなくなってしまった」「パターン1を実行しているのに、遅い時間に会食が入ってしまった」ということもあるでしょう。

そのような場合は、「ふだんはパターン2だけど、しばらくランチミーティングが続くから、パターン1でいこう」「ふだんはパターン1だけど、忘年会シーズンだけはパターン2でいこう」といった具合に、フレキシブルに対応しましょう。

1~2時間程度は誤差の範囲ですし、「どうしても、平日に16時間、空腹の時間を作るのが難しい」という人は、次ページからご紹介するように、土日だけ実行するのもありです。

「毎日、きっちり16時間、空腹の時間を作らなければ」と必死になりすぎてはいけません。できるだけ無理をせず、長く続けることが大事なのです。

 

次の記事「16時間がカギ!ものを食べない「土日リセット」って?/空腹こそ最強のクスリ(5)」はこちら。

 

 

青木 厚(あおき・あつし)

医学博士。あおき内科 さいたま糖尿病クリニック院長。自治医科大学附属さいたま医療センター内分泌代謝科などを経て、2015年、青木内科・リハビリテーション科(2019年に現名称に)を開設。糖尿病、高血圧、高脂血症、生活習慣病が専門。糖尿病患者の治療に本書の食事術を取りいれ、インスリン離悦やクスリを使わない治療に成功するなど成果を挙げている。自身も40歳のときに舌がんを患うも完治。食事療法を実践してガンの再発を防いでいる。ライザップの医療監修ほか、「行列のできる法律相談所」(日本テレビ)などメディア出演多数。

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『「空腹」こそ最強のクスリ』

青木 厚/アスコム

最新医学のエビデンスに基づき、食事の方法を「何を食べるか」ではなく、「食べない時間(空腹の時間)を増やす」という簡単なルールだけで提唱。医学博士の著者が、自身が舌がんを患った経験から食事方法を見直し、炭水化物や甘いもの、お酒も我慢せず、ストレスなく健康になることを目指す、話題の一冊!

この記事は書籍『「空腹」こそ最強のクスリ』からの抜粋です

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