放置しないで! 関節リウマチで「関節の破壊と変形」が起きるメカニズム

患者&予備軍が700万人に上るといわれ、痛みとともに手指が曲がってしまう難病の「関節リウマチ」。これまで「不治の病」と思われてきたこの病気の治療法は、実は新薬の登場で劇的に変化しているのだそうです。そこで、10万人の患者を救ってきたリウマチの専門医・湯川宗之助さんの著書『リウマチは治せる! 日本一の専門医が教える「特効ストレッチ&最新治療」』(KADOKAWA) より、「リウマチを治すための最新情報」をご紹介します。

pixta_70065985_S.jpg

症状を放置していると特有の症状「関節の変形」が起こる

関節リウマチが発症した先にあるのが、関節の破壊・変形です。

関連記事:女性の患者数は...男性の5倍!? 「関節リウマチ」発症のメカニズム

適切な診断と治療を受けずにいると、滑膜の炎症は着実に、周囲の組織を壊していきます。

関節の内部で炎症が続いてさえいれば、たとえ関節の腫れや痛みがひどくない場合でも、関節破壊が進行していることもあります。

しかも、ご紹介したデータのように、それは発症から半年~2年のうちに起こりうるのですから、油断は厳禁です。

関連記事:高齢者の病気? いえ、発症のピークは40代なんです。「関節リウマチ」の基礎知識

関節の破壊・変形が起こるメカニズム

ここまでお話ししたような、滑膜の炎症から始まった関節の状態悪化は、一般的に以下の4段階のステージを経て進行するとされています。


●ステージⅠ(初期)
骨や軟骨の破壊はみられないが、滑膜は厚く腫れ上がり、関節液がたまり始めている状態。関節のこわばり・腫れ・痛み・熱っぽさなどを感じる。

●ステージⅡ(中等度進行期)
軟骨の部分が破壊され始めて薄くなり、骨どうしの間、つまり関節内のスペースが狭くなっている状態。骨自体の破壊はまだ起きていないが、骨の表面が〝虫食い〟のように欠けて壊れた「骨びらん」が現れ、自覚症状は強まる。

●ステージⅢ(高度進行期)
骨にも軟骨にも破壊が生じた状態。骨どうしが直接こすれ合うようになる。骨の破壊がさらに進むと、関節がうまく噛み合わなくなり、周囲の腱・靭帯・筋肉の状態も悪化して、関節をうまく支えられなくなり、関節の変形が起こってくる。

●ステージⅣ(末期)
関節が破壊され、動かなくなってしまった状態。骨と骨がくっついて〝1本の骨〟のような状態(強直)になることもある。関節としての機能は完全に失われる。


【関節破壊の進行度】

関節破壊.jpg

関節破壊が始まっているか否かは、レントゲン検査を受けなければはっきりわかりません。

しかし、一般的にはこのような段階を経て関節破壊が起こるということを、念頭に置いておくべきでしょう。

関節破壊の先には、変形があります。

通常、見た目の変形は10~15年の年月をかけて発生するものですが、関節の破壊と変形がリンクしていることは事実です。

【まとめ読み】『リウマチは治せる!』記事リストはこちら

イラスト/松野 実

81tZkpLNRPL.jpg

関節リウマチの正しい知識や、最新治療を受けるためのアドバイスを5章にわたって解説

 

湯川宗之助(ゆかわ・そうのすけ)
湯川リウマチ内科クリニック院長。父、兄ともにリウマチの専門医というリウマチ医一家に生まれる。2000年、東京医科大学医学部医学科卒業。親子2代で50年以上にわたりリウマチの研究を続け、患者数や症例数は日本一を誇る。日本リウマチ学会専門医・評議員。

shoei.jpg

『リウマチは治せる! 日本一の専門医が教える「特効ストレッチ&最新治療」』

(湯川宗之助/KADOKAWA)

患者と予備軍をあわせて約700万人に上るといわれる関節リウマチは、痛みとともに手指が曲がってしまう“難病”として多くの人に知られています。しかし、新薬の登場で関節リウマチの治療法は大きく変化しているそう。関節リウマチの正しい知識や、最新治療を受けるためのアドバイス、病院選びのポイントや、痛みを悪化させない生活習慣のコツなど、「リウマチを治すための最新情報」が満載の一冊!

※この記事は『リウマチは治せる! 日本一の専門医が教える「特効ストレッチ&最新治療」』(湯川宗之助/KADOKAWA) からの抜粋です。
PAGE TOP