進行すると、さまざまな合併症を引き起こす糖尿病。そこで、糖尿病の発症や進行を防ぐ健康術を、10人の名医が指南。食事、運動など、すぐにマネできるものばかりです! 今回はイシハラクリニック副院長の石原新菜(いしはら・にいな)先生が実践する「生活習慣」について伺いました。
【前回】「玄米中心の和食と運動で糖尿病と30年」予防医学の名医が実践する「糖尿病予防」生活習慣
【最初から読む】血糖値を上げない工夫を! 名医が教える「糖尿病」を寄せ付けない最強の6ルール
漢方や食事療法で患者の病気を治療
石原新菜先生
「1日1食でカロリーを抑えています」
【食事】
食物繊維豊富なもずくを1日2パック
食物繊維を多く摂るように意識していて、もずく酢を毎日2パック食べています!
食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしてくれるだけでなく、免疫に関わる腸内環境のためにも良いからです。
酢の「酢酸」も血糖値の上昇を緩やかにするので、一石二鳥ですね。
きちんとした食事は1日1食、夕食だけ。
必ず食べるのが、わかめやなめこ、キャベツなどが入ったみそ汁と、納豆、しょうがの酢漬け。
日替わりでひじきの炒め物やきんぴらごぼうなどを。
メインは必ず刺身か焼き魚です。
夕食時にはお酒も飲みます。
もともと好きな芋焼酎は糖質ゼロ!
日本酒やワインなど糖質の多いものは飲まないようにしています。
また、パスタやうどん、おにぎりなど炭水化物だけを食べることはありません。
血糖値のためだけではなく、どーんと胃が重く感じてしまってダメなんです。
夕方、空腹に耐えきれないときは黒砂糖を1かけ食べることも。
黒砂糖は白砂糖より血糖値の上昇が緩やかなので、おすすめです。
【運動】
仕事後の5kmのランニングが日課
クリニックでの診察が終わったら、毎日5kmのランニングをしています。
最低でも週5日は走っています。
帰宅したら、腹筋100回と腕立て伏せ20回を行い、体力と筋力の低下を防いでいます。
【予防のポイント】
糖質よりもカロリー過多に注意
現在、国内の糖尿病患者は予備軍を含めて2200万人!
5人に1人が高血糖の状態です。
昔に比べて米の消費量は半分近くに減っていますから、その原因は炭水化物の摂り過ぎというより、消費カロリーに対して摂取カロリーが多くなったこと。
車や家電、エスカレーターなどの普及による運動不足が大きいです。
腹八分目を意識して食べ過ぎず、ウォーキングなどの有酸素運動を行い、ラーメンやパスタ、うどんなど精製された炭水化物の摂り過ぎに気を付けましょう。
食べたいなら、その分、消費しないといけないですね!