「1日1食でカロリーを抑えています」漢方や食事療法の名医が実践する「糖尿病予防」生活習慣

進行すると、さまざまな合併症を引き起こす糖尿病。そこで、糖尿病の発症や進行を防ぐ健康術を、10人の名医が指南。食事、運動など、すぐにマネできるものばかりです! 今回はイシハラクリニック副院長の石原新菜(いしはら・にいな)先生が実践する「生活習慣」について伺いました。

【前回】「玄米中心の和食と運動で糖尿病と30年」予防医学の名医が実践する「糖尿病予防」生活習慣

【最初から読む】血糖値を上げない工夫を! 名医が教える「糖尿病」を寄せ付けない最強の6ルール

漢方や食事療法で患者の病気を治療

石原新菜先生

「1日1食でカロリーを抑えています」

「1日1食でカロリーを抑えています」漢方や食事療法の名医が実践する「糖尿病予防」生活習慣 2110_P008-009_05.jpg

【食事】
食物繊維豊富なもずくを1日2パック

食物繊維を多く摂るように意識していて、もずく酢を毎日2パック食べています!

食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにしてくれるだけでなく、免疫に関わる腸内環境のためにも良いからです。

酢の「酢酸」も血糖値の上昇を緩やかにするので、一石二鳥ですね。

きちんとした食事は1日1食、夕食だけ。

必ず食べるのが、わかめやなめこ、キャベツなどが入ったみそ汁と、納豆、しょうがの酢漬け。

日替わりでひじきの炒め物やきんぴらごぼうなどを。

メインは必ず刺身か焼き魚です。

夕食時にはお酒も飲みます。

もともと好きな芋焼酎は糖質ゼロ!

日本酒やワインなど糖質の多いものは飲まないようにしています。

また、パスタやうどん、おにぎりなど炭水化物だけを食べることはありません。

血糖値のためだけではなく、どーんと胃が重く感じてしまってダメなんです。

夕方、空腹に耐えきれないときは黒砂糖を1かけ食べることも。

黒砂糖は白砂糖より血糖値の上昇が緩やかなので、おすすめです。

「1日1食でカロリーを抑えています」漢方や食事療法の名医が実践する「糖尿病予防」生活習慣 2110_P023_01.jpg

【運動】
仕事後の5kmのランニングが日課

クリニックでの診察が終わったら、毎日5kmのランニングをしています。

最低でも週5日は走っています。

帰宅したら、腹筋100回と腕立て伏せ20回を行い、体力と筋力の低下を防いでいます。

【予防のポイント】
糖質よりもカロリー過多に注意

現在、国内の糖尿病患者は予備軍を含めて2200万人!

5人に1人が高血糖の状態です。

昔に比べて米の消費量は半分近くに減っていますから、その原因は炭水化物の摂り過ぎというより、消費カロリーに対して摂取カロリーが多くなったこと。

車や家電、エスカレーターなどの普及による運動不足が大きいです。

腹八分目を意識して食べ過ぎず、ウォーキングなどの有酸素運動を行い、ラーメンやパスタ、うどんなど精製された炭水化物の摂り過ぎに気を付けましょう。

食べたいなら、その分、消費しないといけないですね!

「1日1食でカロリーを抑えています」漢方や食事療法の名医が実践する「糖尿病予防」生活習慣 2110_P023_02.jpg

岡田知子(BLOOM) イラスト/鈴木衣津子
 

<教えてくれた人>

イシハラクリニック副院長
石原新菜(いしはら・にいな)先生
2006年、帝京大学医学部を卒業後、大学病院での研修医を経て、イシハラクリニックにて漢方薬処方を中心とする診療を行う。現在は診察を中心に、テレビや雑誌などのメディアでも幅広く活躍。

この記事は『毎日が発見』2021年10月号に掲載の情報です。

この記事に関連する「健康」のキーワード

PAGE TOP