体が「あばれる」前に見つけて!40代女性「ホームドクター探し」のススメ

自分の体が思うようにならない...、そんな違和感がありませんか? 女性は特に40代以降、更年期や閉経という新しいモードに入っていく過程で、なんらかのトラブルはつきものです。そこで、『マリ先生の健康教室 オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(常喜眞理/すばる舎)より、女性家庭医である著者が提案する、それぞれの年代で起こる女性の体の変化への「上手な対応策」を、連載形式でお届けします。

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ホームドクターと専門医を上手に使い分ける時代です

みなさんにはホームドクター(かかりつけ医)がいますか?
実は私も、産業医として働く一方、ホームドクターとしてお役に立つべく都内でクリニックを開業しています。

ホームドクターというのは、とても便利な存在です。いまはとりたてて症状がなくても、40代からは体があばれがちになります。早いうちにあなたと相性の合うホームドクターを見つけ、今後の体調管理やがん検診などの相談相手になってもらうとよいでしょう。

たとえば背中に痛みを感じたとします。あなたは、どの医者に診てもらいますか?
もちろん、その原因はあなたにはわかりません。大変な病気かもと心配し、大きい病院の内科や整形外科を訪れるでしょうか?

心配事をひとつずつ減らすためには、いくつもの科を受診しなければなりません。
そんなときは、まず自分のホームドクターを訪ねるのが一番の早道です。

自分の専門や、看板に掲げている診療科目を超えて、あなたの話に耳を傾け、診断から治療方法まで一緒に考えてくれる存在。それがホームドクターです。

長くつきあうことで、現在の体の症状だけではなく、あなたがいままでにかかった病気や、受けてきた検査、生活や労働環境などを加味して相談に乗ってくれるはずです。

自分のクリニックで対応できない場合は行くべき専門医をアドバイスしてくれ、高度な検査や治療が必要とされるなら、大学病院の専門医を紹介してくれるでしょう。

こうしたステップを踏めば、症状がなかなか改善されずに、あっちこっちの病院を放浪することはだいぶ減るはずです。

医師には大きく分けると2つあって、ひとつは街中の開業医。もうひとつは大学病院などにいる専門医です。

もちろんホームドクターは前者ですね。両者は役割が異なる存在です。

ホームドクターは医学の基礎知識をもとに患者をトータルに診察し、専門医はホームドクターが患者をスクリーニングした上で専門性を発揮し、難しい治療・手術や先進医療を手がける。これが理想とされています。

専門医は診療・研究・教育・病院管理と多忙な生活を送っています。みんながいきなり大学病院に行くのは現実的ではありません。これからは、この2種類の医師を上手に使い分ける時代です。

ホームドクターをあなたの健康アドバイザーに

ホームドクターは1人の患者を長く診続けることで、その人の体質、性格、病歴などをインプットしていきます。また職業や家族構成、生活パターンなどのバックグラウンドも把握することで、より細やかな診察が可能になります。

ささいな話で言えば、たとえば患者が小さな子どもだとします。保育園に通園していれば1日3回薬を服用するのは難しいでしょう。しかし、保育園に通っていることを医師が知っていれば、あらかじめ1日2回の服用で済む投薬が指示できます。

ホームドクターの活用法には、こんなものもあります。

職場や自治体で健康診査を受けて、いくつか要注意項目が出たとします。もちろん検査を担当した医師がそれなりにアドバイスするでしょうが、気になったら検査結果を持ってホームドクターのところに行ってみましょう。

あなたの体質や生活習慣を踏まえて、より突っ込んだ改善策を考えてくれるはずです。

実際、私のクリニックにもそんな方がいらっしゃいます。私と相談しながら、数値の改善を目指していくわけです。ホームドクターとは、あなたの健康アドバイザーでもあるのです。

何よりも、いつでも気軽に相談できる医師がいることは、健康を保つ上でたいへん心強いものです。「体のあばれ」をなだめてくれる、強い味方となるはずです。

そして医師の側も、信頼関係で結ばれていると感じる患者さんには、自分の知識や技術をより発揮しやすくなるのは、お察しいただけることでしょう。

鍵となるのは「トータルな視点」であなたを診ているか

では、自分にぴったりのホームドクターは、どうやって見つけたらいいでしょうか?

人間関係ですので、性格的に合う合わないというのが大切です。

さらに、あなたをトータルな視点で診ているかどうかです。「トータル」というのは、自分の専門領域内だけで考えるのではなく、専門外も含めて広く症状の改善策を考えること。さらには、あなたの現在の症状に留まらず、その先にあるあなたの健康そのものに視点を向けているかです。

極端に言えば、あなたの幸せを考えてアドバイスしてくれるか。

ですから、私はホームドクターは必ずしも内科医である必要はないと思っています。実際、整形外科ではご高齢の患者が多いせいか、内科も含めてトータルなホームドクターをされている医師がいらっしゃいます。個人的にはとてもいいことだと思いますし、それが街中の整形外科医のあるべき姿ではないでしょうか。

気をつけたいのは、ろくに患者の話も聞かず「とりあえず、この薬を飲んでみてください」と、すぐに結論を出したがる医師。こういうタイプには?マークがつきますね。要はうまくコミュニケーションがとれるかどうかだと思います。

逆に話をしやすい医師と感じたら、あなたのほうから積極的に健康全般について相談してみてください。そこで親身に話を聞いてくれるなら、ホームドクターの可能性ありです。

長く通うようになれば、それだけあなたについての理解が深まり、より的確なアドバイスをしてくれることでしょう。よいホームドクターが見つかるといいですね。

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syoei002.jpg40代~70代まで、年代別に表れる症状の解説や、それに対する具体的な対応策を紹介。女性家庭医として著名な著者が、わかりやすく解説してくれる一冊です。

 

常喜眞理(じょうき・まり)

家庭医、医学博士1963年生まれ。常喜医院の院長としての診療とともに、慈恵医大新橋健診センターでは診療医長として、婦人科や乳腺外科の診察結果を総合的に最終診断する立場を担っている。テレビの健康番組にも多数出演。

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『マリ先生の健康教室 オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』

(常喜眞理/株式会社すばる舎)

40代からの女のカラダは健康リスクがてんこ盛りです!女性のための年代別アドバイスで心と体の次のモードに備えましょう。輝く後半生に向けて、めざせ健康オトナ女子!!!

※この記事は『マリ先生の健康教室 オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(常喜眞理/すばる舎)からの抜粋です。
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