くしゃみをしたときに尿漏れ――。多くの女性を悩ませる排尿トラブルは、原因を知って対策を立てれば改善・予防ができます。薄着の季節も安心して過ごせるように、LUNA骨盤底トータルサポートクリニック院長の中村綾子先生にお聞きしました。今回は、体重やファッション、冷房対策など、日々の暮らしの中で「尿漏れを予防&改善するために覚えておきたい4つのポイント」をご紹介します。
適性体重をキープしましょう
骨盤底筋が緩んでいると腹圧によって、さらに緩んで尿漏れが悪化します。この腹圧を助長するのがおなかについた脂肪、つまり肥満です。加齢とともに基礎代謝が落ちるため、同じ量の食事でもおなかに脂肪がつきやすくなります。間食を控えて適度な運動を心がけるなど、おなかの脂肪を撃退して適正体重をキープしましょう。
体を締め付ける衣類にご注意!
ウエストが少しきつい衣類や、ヒップアップでおなかを締め付けるガードルなどは、 腹圧を高めて尿漏れにつながります。体を締め付ける衣類や下着で常に腹圧をかけることは、骨盤底筋の緩みにも拍車をかけるのです。腹圧性尿失禁を悪化させないためにも、おなかを圧迫しないような衣類や下着を選ぶようにしましょう。
夏も忘れずに冷え防止対策を
冷房などでおなかを冷やすとトイレが近くなります。冷えによる自律神経の乱れで、 膀胱が収縮して尿意を感じやすくなるからです。切迫性尿失禁の人は特にご用心。冷たい空気でくしゃみをすれば、腹圧性尿失禁も起こしやすくなります。ひざ掛けなどで腹部や腰回りを冷やさないようにし、夏場も温かい飲み物を飲みましょう。
尿漏れパッドを使うなら
尿漏れが気になるときは、尿漏れパッドを使用すると安心。でも、四六時中使い続けていると、尿意を感じない状態での尿漏れが当たり前のようになります。それを避けるには、外出時や骨盤底筋体操のときなど使用シーンを限定するのがコツ。同時に骨盤底筋矯正ショーツを使うことで骨盤底筋をよりサポートできます。
取材・文/安達純子 イラスト/松元まり子