間違えると筋力が低下することも!コルセットの正しい使い方/ぎっくり腰(11)

pixta_16095925_S.jpg腰痛は多くの日本人を悩ませている病気で、その有訴者率(自覚症状のある人の割合)は男性で1位、女性で2位を占め、年齢が高いほど有訴者率も上がります(平成25年国民生活基礎調査)。それほど腰痛は身近な悩みなのです。

ヨーロッパでは"魔女の一撃"と言われる「ぎっくり腰」。個人差はありますが、何かの拍子で腰に"グキッ"とした痛みが走り、直後は日常生活もままならないことも。
この痛み、どのように対処したらいいのでしょう。予防法はあるのでしょうか。そこで日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科名誉指導医でもある東京都立多摩総合医療センター院長の近藤泰児先生にお話を伺いました。

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コルセットは治すためではなく"補強"するためもの

ぎっくり腰になると、コルセットを使う人は多いと思います。着けていると気持ちが安心し、さほど痛みがなくても着け続けてしまう人も多いのではないでしょうか。

コルセットの役割は、腰のサポートです。コルセットを使ったからといって、腰痛が早く治るという報告はありません。体幹筋(胴体にある複数の筋肉の総称)を補強することで、日常動作時の痛みを軽くするのが目的です。

コルセットは腹筋や背筋を補強すること、また過度な前屈や後屈を抑えることに役立ちます。しかし、長く使用し続けると、腰回りの筋力の低下や、可動域が狭くなる恐れがあります。

そのため、痛みが強い期間や痛みを伴う動作に限定して使用することは問題ありませんが、着けっぱなしではなく、痛みがあるけれど外出しなければならないときなど、使用する時間を限定しましょう。ある程度痛みが治まった後は、徐々に使う時間を減らしていくと良いでしょう。長くても1~2カ月くらいでコルセットは卒業したいですね。

なお、コルセットは市販されていますが、病院で保険適用のものを購入することもできますので、医師に相談してみましょう。

  

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取材・文/ほなみかおり

<教えてくれた人>
近藤泰児(こんどう・たいじ)先生

東京都立多摩総合医療センター院長、日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科名誉指導医、日本整形外科学会認定専門医・認定脊椎脊髄病医。1979年東京大学医学部卒業。都立駒込病院整形外科骨軟部腫瘍外科部長、東京都立府中病院(当時)副院長などを経て、2013年より現職。著書に『腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症 正しい治療がわかる本』(法研)、『わかる!治す!防ぐ! いちばんやさしい腰痛の教科書』(アーク出版)など。

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