世に溢れる多くの「ダイエット本」。あなたもそれらのダイエット本を読んで様々なダイエット法を試してみたのではないでしょうか。しかし、食べるのを我慢してすらやせなかったのは、あなたの腸に「おデブ菌」がしっかり棲みついているからかもしれません!
腸内環境・腸内フローラを健康に保てば、あなたも「やせ体質」になれる可能性が......!
5分で作れる「酢玉ねぎ」やヨーグルト由来の「ホエイ」などを使って健康的にやせる、画期的「ダイエット」法です。
※この記事は『1000兆匹の腸内細菌を使って10キロ楽にやせる方法 ヨーグルト・ホエイと酢タマネギが効く!』(藤田紘一郎/KADOKAWA)からの抜粋です。
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◎大豆食品を食べると脂肪燃焼につながる
大豆や大豆製品を食べると、腸内細菌が「エクオール」という女性ホルモンをサポートする成分を作るとのお話をしました。腸内環境を整えることはとても大切ですが、大豆食品に含まれる「大豆タンパク」も、脂肪燃焼に一役買います。
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大豆に関しては、さまざまな研究報告があり、中年期以降の女性の「心筋梗塞」や「脳梗塞」、「悪玉コレステロール」を減らす作用が明らかにされてきました。その理由が、大豆タンパクにあることがわかったのです。
脳梗塞や心筋梗塞は、動脈硬化によって生じた血のかたまりで、血管がつまることで起こります。動脈硬化に関わっているのは、悪玉コレステロールと中性脂肪です。コレステロールは油の一種で、悪玉コレステロールは体内で悪い働きをするため、健診などで「LDL」値として血中濃度が調べられています。一方、中性脂肪は、みなさんの体についた「脂肪」のことです。
私たちの体内には、悪い働きをする酸素の一種「活性酸素」があります。活性酸素が悪玉コレステロールと中性脂肪にくっつくと、「過酸化脂質」という物質を作り、これが動脈硬化を進行させるのです。
大豆タンパクは、消化のために肝臓から分泌される「胆汁酸」とくっついて排出されます。この胆汁酸を作るときにコレステロールが材料になるのです。そのため、大豆タンパクとくっついて胆汁酸が排出されると、肝臓で胆汁酸を作るためにコレステロールの分解が促されるのです。
胆汁酸を作るために、肝臓はコレステロールを必要としますので、血液中のコレステロールが回収されて、悪玉コレステロールも減らすことができます。
そして、大豆タンパクに含まれる「|β《ベータ》‐コングリシニン」は、中性脂肪の減少に関わっているのです。「β‐コングリシニン」は、そもそも小腸での食べ物の脂肪分の吸収を抑える働きがあります。
小腸で体に入る脂肪を抑えつつ、体についた脂肪を肝臓でエネルギーに変えるように促すため、同じ食事量でも大豆食品を食べている人の方が、中性脂肪が減ったとの報告があるのです。
悪玉コレステロールと中性脂肪が減ると、過酸化脂質ができにくくなるため、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞の予防につながります。そして、大豆タンパクは、ダイエットの強い味方といえるのです。
●大豆食品は、脂肪を燃焼してやせやすい体にします
大豆食品の作用に加えて、大豆に含まれるイソフラボンを利用し、腸内細菌が作り出す「エクオール」も利用できれば、無理なくやせることができます。大豆食品は毎日食べるようにしましょう。
◎腸で作られるビタミンも脂肪を減らす
腸内細菌が「ホエイ」で作る「やせホルモン」や、大豆のイソフラボンで作る「エクオール」は、ダイエットを後押ししてくれます。
腸内細菌は、いろいろなホルモンに関わっていますが、脂肪を減らすためのビタミンも、腸内細菌が作ります。
ビタミン類は、私たちの体内では作ることができない栄養素で、細胞や機能などを維持するために欠かせません。それを腸内細菌が作ってくれるのです。
中でも、脂肪燃焼と関わるのは「ビタミンB2」です。脂肪や炭水化物のエネルギー代謝に必要なビタミンで、食べた物や体についた脂肪を減らすために「ビタミンB2」は大切といえます。脂肪燃焼に加え、肌の細胞、爪、髪などの細胞が新しく生まれ変わるときにも、ビタミンB2はなくてはならないものです。
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