肩こり、膝痛、便秘、どうにかしたい・・・。あなたの体の不調、根本的な原因は「内臓の冷え」にあるかもしれません。体の中の温度である「内臓温度」が1℃下がれば体の免疫力が激減するという、冷え性対策の第一人者・山口勝利さんは、「まずは内臓を温めることが重要」だと説きます。「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)にも出演した冷えの専門家・山口さんの著書『死ぬまで元気でいたければとにかく内臓を温めなさい』(アスコム)から、体を隅々までぽかぽかになる「究極の冷え症改善法」をお届けします。
紀元前から健康のために食べられていた究極の温め食材ヒハツ(ロングぺッパー)
病気を遠ざけ、一生元気でいたいのなら、今抱えているしつこい肩こり、腰痛、便秘などの症状を改善したいなら、とにかく内臓を温めることが先決です。
それは決して難しいことではありません。その第一歩が「ヒハツ(ロングペッパー)」という香辛料を摂ることです。
ヒハツとは、「ロングペッパー」や「ピパーチ」「ヒバーチ」とも呼ばれるコショウの一種です。果実は3~5センチくらいのつくしの頭のような形をしています。
その実を乾燥させ香辛料として使います。コショウと味は似ていますが、よりピリッとした辛味とエスニックな香りが食欲を増してくれます。
はじめて聞く人もいるかもしれませんが、インドでは紀元前から食生活に欠かせない香辛料であり、薬としても使われてきたそうです。
日本でも沖縄で生産されていて、琉球料理では「島コショウ」と呼ばれる香辛料として使われています。
このヒハツこそ、究極の温め食材で、食べるだけで、十分に、内臓温度を上げる効果があります。
実際に、2週間、内臓を温めるほかの方法はせずに、ヒハツを1日1グラム食べ続けてもらったところ、60歳女性の方で、プラス0・4℃、50歳男性の方は、プラス0・9℃内臓温度が上がりました。
女性は、冬に悩まされていたしもやけがいつの間にか改善されたといっていました。男性は、首のコリがラクになったなど、健康効果を実感されていました。ぜひ皆さんも食べてみて、モニターの方のようにその効果を感じてみてください。
しかもヒハツの摂取方法は、とってもかんたん、普段食べている食事にかけるだけ。味や香りに慣れるのに、時間が必要な方もいると思いますが、モニターの人からはクセになるという声が多く聞かれました。
あまり見かけないという方もいるかもしれませんが、スーパーや百貨店でも、香辛料を多く取り扱っているところには置いていますし、沖縄の物産展、アンテナショップでみることもあります。
「ヒハツ」「ロングペッパー」「ピパーチ」「ヒバーチ」などの名前で探してみてください。
インターネットを使っているのであれば、アマゾンや楽天などの大手ショッピングサイトで、「ヒハツ」や「ロングペッパー」と入力して検索し、購入するのが一番かんたんなのではないでしょうか。
もし、どうしても見つからないというときは、ショウガパウダーで代用してください。
発熱+血流たっぷりのW効果で内臓を温めるヒハツ
ヒハツ(ロングペッパー)を食べれば、食後に体がぽかぽかと温かくなるのを実感できると思います。
ただ、ヒハツを私が推す理由は、熱をつくりだすからだけではありません。ヒハツには体のすみずみまで張り巡らされている血管を強くする作用があるといわれているからです。
内臓温度は、体の中でつくられた熱エネルギーが血液と一緒に全身にくまなく行きわたることで、一定に保たれています。
私たちの体の中には、動脈と静脈、そして毛細血管という3種類の血管があります。心臓から送り出された血液は動脈を通って流れ出し、静脈を通って戻ります。
それぞれの血管の役割は、動脈は酸素や栄養の配送、静脈は二酸化炭素と老廃物の回収になります。毛細血管は体中に網の目のように張り巡らされていて、動脈と静脈をつなぐ役割を担っています。
体内の「熱」は、血液と一緒に体全体に伝えられる熱によってつくられます。その血液の通り道である血管の約99%が、実は毛細血管だといわれています。毛細血管が体中に張り巡らされているというのがポイントです。
血管を道路にたとえると、動脈と静脈は高速道路で、毛細血管は一般道や路地。ある場所にものを届けようとしたら、途中で高速道路を使ったとしても、最後は一般道や路地を通らなければなりませんよね。
家の前の道路がボロボロで通行止めだったら帰宅できないように、毛細血管が元気でなければ、人間の体をつくる約37兆個の細胞に熱が行きわたらないのです。
毛細血管というと、手足の先というイメージがあるかもしれませんが、内臓もびっしりと毛細血管で覆われています。
内臓を冷やさない、または冷えた内臓を温めるには、まず体中に張り巡らされている毛細血管を元気にしておくというのが、大前提なのです。
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