便秘や肌荒れなど、あらゆる体の不調を改善できる「便活」をご存じでしょうか。"くびれ母ちゃん"として人気の姿勢改善コアトレーナー・村田友美子さんが考案したメソッドで、太りやすい体からも卒業できると話題です。そこで村田さんの著書『くびれ母ちゃんの出せるカラダ - デトックスがとまらない!』(ワニブックス)から、すぐに使える「便活メソッド」の一部を連載形式でお届けします。
〝出せないカラダ〟の原因は内臓下垂
私が便秘で悩んでいた頃の特徴ってお腹がぽっこり出ていて幼児体形だったこと。
極端に太っていないのに、下っ腹だけが出ている女性はとても多いです。
実はこれ、脂肪ではなく内臓が下垂しているのが原因。
内臓が下垂してしまうと、腸が押しつぶされて、消化・吸収・排便のサイクルが乱れます。
こうした状態のまま、運動したり、排便を促す食物繊維や腸の調子を整える善玉菌が多い食材をとったりしても、うんちの通り道は塞がれたままなので、便秘が改善しにくいです。
なぜ内臓下垂するの?
下っ腹がぽっこり出ている内臓下垂は、食べ過ぎや偏食、糖質の摂り過ぎといった食の不摂生が原因ではありません。
内臓下垂の原因は「姿勢が悪いこと」なんです。
姿勢が悪いと、骨盤が開くし、呼吸は浅くなって自律神経のバランスは乱れる、骨盤底筋などの内臓を支えるインナーマッスルが衰えてしまいます。
内臓をハンモックのように支えている骨盤底筋は、20代のころは10cmもの厚みがあるのに、40代、50代と年齢を重ねるとたったの3cm程度になってしまうと一般的に言われています。
加齢も筋力の低下に拍車をかけてしまうのです。
(左)姿勢が崩れることで骨盤もズレ、内臓の位置もズレてしまっている。浅い呼吸で内臓の位置も狭くなり、つぶれた状態に。
(右)姿勢が整っていると、骨盤の上に内臓がしっかりとのっている。深い呼吸によって広い空間が保たれている。
内臓下垂の悪影響はひとつじゃない
内臓が下垂して便秘になると、私が経験済みの負のスパイラルに陥ります。
便秘でお腹が張ると、食欲が減り、食べることが怖くなる......。
それがストレスになって自律神経が乱れる、気持ちが荒れる、呼吸が浅くなって血流が悪くなって冷えやむくみ、疲れやすくなるんです。
ココロもカラダのパンパンな状態。
もちろんボディラインにも影響します。
下垂した内臓に上半身が引っ張られておっぱいやお尻は垂れるし、脚は太くなる。
腸が動かないから背中や腰が痛くなることもあります。
子宮や膀胱も押しつぶされるので、生理不順や生理痛などPMSなどの婦人科系の不調、尿漏れにも悩まされるのです。
内臓下垂の原因TOP3
①姿勢の悪さ
内臓下垂は、反り腰や猫背など、日々の姿勢の悪さによって起こります。心当たり...ないですか?
●猫背
・胸の上の方だけで浅い呼吸をしちゃう
・内臓がギューッと押しつぶされている
●反り腰
・肋骨がパカッと開いている
・腰痛持ち多し
②呼吸が浅い/③筋力の衰え
(右)呼吸が浅いと、横隔膜がしっかり動かず、内臓は下がったままに。
(左)筋力が低下すると、内臓も下がっていきます。
腸をもとに戻すためには3つのポイントを押さえる
下垂してしまった腸はなんとしてでももとあった位置に戻したいものです。
そのアプローチ方法は3つあります。
ひとつは姿勢の悪さが原因でゆがんでしまった腸骨と仙骨の位置を正すこと。
骨盤が床に対して垂直の状態です。
ふたつめは、横隔膜の上下運動をしっかりさせて呼吸を深くすること。
横隔膜が上がるときに、臓器も一緒に引き上がるためです。
最後は、分厚い骨盤底筋をつくること。
下から内臓を支えることで、腸は正しい位置へと戻っていくのです。
人物イラスト/ブブ 図解イラスト/ラウンドフラット
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