家にいる時間が長くなって、老後のことも考えると頭に浮かんでくる「自宅のリフォーム」。とはいえ、いったい何から始めればいいのか...となかなか手を付けられませんよね。そこで、6万件以上の実績を持つリフォーム会社社長の著書『住宅リフォームを考えたら必ず読む本』(二宮生憲/あさ出版)から、後悔しないために知っておきたい「リフォームのポイント」をお届けします。
よい会社はアフターフォローも万全です
リフォーム会社選びはいちばん難しい問題だと思います。
大手の名の通った会社は確かにパンフレットやチラシなどの宣伝も充実してわかりやすく、施工例もきれい。
しかし、それだけにその分の経費が見積りにも反映されています。
また、数名の小さい会社でも注意したいことがあります。
宣伝も少なく、その分の経費があまりかかっていないため、それなりに見積りも安くなっています。
しかし、一件でも仕事が欲しくて安売りし過ぎたあまり、倒産する危険性も高い会社が多いのです。
つまり重要なことは金額の高い安いではなく、どれだけきちんとした仕事をしてくれるか、そして何よりも工事後に問題が出たときに、きちんと対応してくれるかです。
よくお客様には「リフォームでは最低でも20年先を考えて工事を行います」とお話しします。
「その場限りの安かろう」では、のちのちうまくいきません。
たとえば水廻り改装のような大きな工事については、10~20年に1度リフォームすればよいのですが、その間にさまざまな不具合が出てくるものです。
そのときにすぐに対応してくれる会社に巡り合えば、ずっとお付き合いができて心強いではありませんか。
頼んだ会社が永く存続することは重要
また、扉が開けにくくなったとか、蛇口からポタポタ水が垂れるなど、小さな困ったことが割合頻繁に発生したとしましょう。
「建てた会社に頼んだけどなかなか来てくれない」「どこに頼んだらよいかわからない」ので、結局、我慢してしまうことが多いのが実情のようです。
なぜかというと、大きな工事はそれなりに会社も利益が取れるので、担当する営業も、現場監督も一生懸命になります。
しかし、ちょっとした小さな工事については利益が出ない。
むしろ赤字の場合もあり、手がけたくないのです。
リフォームを依頼するときは、これらにもきちんと対応してくれる会社かどうかを見極めることが大切。
この先もずっと家の困ったことに対応してもらうためにも、頼んだ会社が永く存続することは重要です。
金額やチラシにまどわされることなく慎重に会社を選んでください。
誰に頼んでも同じ回答、仕事が同じ出来という会社が安心
また、最近よく耳にするのは、「○○工務店に全部頼んでいたのだが、親方が病気になった(または、体が動かなくなった)ために仕事をやめてしまった」という話です。
これからのリフォーム会社は小さくてもある程度、組織としてきちんと現場監督や営業の担当者が複数いて、誰に頼んでも同じ回答、また仕事の出来が同じという会社が安心です。
そのためにも、やはり近所の評判を聞いてみるのは一つの方策だといえます。
リフォーム工事を頼む際は、その場だけでなく先のことを考えて依頼すること。
これが鉄則です。気がついたときには会社がなくなっていた......で、困るのはあなた自身です。
リフォーム会社を選ぶときは近所の評判を聞くこと。
リフォームの工事は難しいのです。
きちんとした会社に頼みましょう。
《後悔しない!施工会社を選ぶチェックポイント》
①住宅メーカー、建材メーカーとの関係が良好
良好な関係は、施工会社がそのメーカーの商品を多く取り扱っていることやきちんとした施工をして信頼を得ている証し。
メーカーのショールームで取引実績などを聞くのも一つの方法。
②各種保険に加入している
工事中、不測の事態で住宅に被害が生じる場合もないとはいえない。
会社が建設工事保険、賠償責任保険等に加入していれば安心である。
③アフターサービスが充実
工事中はもちろん住み始めてからの対応は気になるところ。
工事終了後、不都合な点が出たときに無償で修理してもらえる瑕疵(かし)保険制度をもつ会社もある。
その他、定期点検や困ったときの対応等、アフターサービスについてもチェック。
④建設許可証がある会社
リフォーム業は建築業。
建設業許可を取得していることをまず最初に確認する。
500万円未満の工事の請負についてはその許可を必要としない。
そのため、なおさら建築業の許可を受けている会社のほうが安心できる。
⑤わかりやすく説明してくれる
専門用語を多用されても理解することは難しい。
見積りやプランニングの内容、追加・変更工事の費用等を、きめ細かに、またわかりやすい言葉で説明してくれる担当者は信頼できる。
⑥施工事例を見せてもらえる
工事事例や実際に工事した人の声から、施主ができ上がりに満足しているかどうかがわかる。
また、工事事例を見ることで具体的なイメージもつかみやすくなる。
⑦経験が豊富である
新築と違い、既存の住宅をリフォームする場合はそれなりのノウハウが必要。
建築関係の有資格者が多くいるかどうかは重要なポイント。
また、たくさんのリフォーム実績をもつ会社なら、さまざまな要望に応えてくれる場合が多い。
以上の7項目は重要。
リフォーム会社を探すとき、また相談に訪ねたときに確認しよう。
また、工事後に何かあったときの敏速な対応が可能か、この先ずっと継続してケアしてもらえるかどうかが大切なポイント。
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全6章にわたって、自宅のリフォームをするために確認した方がいい「27個の質問と答え」がまとめられています