日々のストレスから、体も心もなんだか重い...そんな人は、ぜひ「自律神経」を整えてみて! 自律神経研究の第一人者の小林弘幸さんとミュージッククリエイター・大矢たけはるさんがタッグを組み、 『医者が考案した聞くだけで自律神経が整う15曲』(アスコム)を出版。その中から「音楽を聴くことで自律神経が整う仕組み」「自律神経タイプチェック」など心身の不調を解消するヒントをご紹介します。
そもそも自律神経って、どういうものなの?
自律神経は、心臓や腸、胃、血管などの臓器をコントロールする大切な神経です。
「交感神経」と「副交感神経」が、綱引きのように働いて(交感神経がアクセル、副交感神経がブレーキの役割と喩えられます)、臓器をコントロールしています。
血管を例にその働きを見ると、交感神経は血管を収縮して心拍数や血圧を上げます。
同時に、副交感神経は血管を拡張させて心拍数や血圧を下げようとします。
この2つの働きが、うまくバランスをとるので、ちょうどよい心拍数と血圧になります。
緊張する状況では、副交感神経に対して交感神経が優位になり、心拍数や血圧が上がります。
その興奮状態が長く続くと身体に過剰な負担がかかりますが、夜間など副交感神経が優位になると、心拍数や血圧は下がり、落ち着き、リラックスした状況になります。
自律神経ってどんな働きをするの?
交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキの役割を果たしています。
交感神経のアクセルを踏み込むと、血管が収縮して心拍数や血圧が上がり、気持ちが高ぶってアグレッシブな方向へシフトします。
一方、副交感神経のブレーキを踏むと、血管が拡張して心拍数や血圧が下がり、気持ちが落ち着いてゆったりリラックスする方向にシフトします。
この交感神経と副交感神経は、両方とも高いレベルでバランスよくキープされているのがベストです。
両方ともハイレベルで安定しながら、日中は交感神経が少し高いくらい、夜間は副交感神経が少し高いくらいになるのが理想的です。
①交感神経が優位になった場合
交感神経のアクセルばかり踏んで、副交感神経のブレーキの機能をすっかり落としています。
現代人にもっとも多いパターンです。
仕事や家事、人間関係のストレスなどから、一日中イライラ、ピリピリしています。
こういう状態が続くと、血流が悪くなり、免疫力も低下して病気などのトラブルに見舞われやすくなります。
また、仕事や家事などでも、一生懸命がんばっているのに結果が伴わず、心身ともに疲弊していってしまうことが少なくありません。
②副交感神経が優位になった場合
副交感神経が高くても、交感神経が低い状態はよくありません。
アクセルの利きが悪く、いつものろのろ運転になってしまいます。
この「のんびり屋さんタイプ」の人は、注意力散漫で不注意なミスも起こしがちなのです。
7人にひとりの割合でいるとされ、うつ病に陥る傾向もあります。
③交感神経、副交感神経ともに低い場合
交感神経と副交感神経のバランスがよくても、両方ともレベルが低いのもダメ。
ストレスの多い生活や寝不足が続くと、両方の働きがダウンしてしまうケースがあります。
このタイプの人はたいへん疲れやすく、やる気や覇気が感じられず、いつもぐったりしている傾向があります。
アクセルもブレーキも働きが落ちているため、ちょっと車を動かしただけで疲弊してしまうのです。
だから自律神経のバランスが大切!
でも、私たちはその大切さに気づいていません。
そんな人にオススメなのが、「音楽」を聞くことです!
では、音楽を聞くとどうなるのでしょう?
自律神経のバランスが整って、体のパフォーマンスが上がる 私たちの脳は、外部から受けた情報によって生じる情動(喜怒哀楽といった感情)に応じて、脳の視床下部というところが作用します。
この視床下部は、自律神経を司るところです。
ここから、体中の臓器に「働け」「休め」という情報が送られています。
外部の刺激のなかでも、音楽は自律神経のバランスをよくする効果を発揮します。
実は、人間の脳は、本能的に音楽を「快」と感じるようにプログラムされていることが明らかになりました。
音楽を聞くことで、自律神経のバランスが整い、体がちゃんと働くのは、こんなメカニズムがあるのです。
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