家族すら期限付きの関係です。作家・坂東眞理子さん「孤独を楽しむ」ススメ

なんだかうまくいかないあなたに、ベストセラー作家・坂東眞理子さんが伝えたいことは「自分がどうありたいか」を真剣に考えた方がいいということ。今回は、坂東さんの新刊『「自分」を生きる~上手に生きるより潔く~』(あさ出版)から、生き方に迷ったときに道しるべとなる珠玉のメッセージをお届けします。

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人はいつだって一人

人間は深いところでは孤独で一人ぼっち。

これは、厳然たる事実です。

人との関係を大事にすることはとても大切ですが、それ以上に、自分との付き合い方は丁寧に大事に行わねばならないのに、つい、ないがしろにしがちです。

人生が長くなり、生き方の選択肢が増えてきました。

一生独身をとおす人、結婚したものの離婚を選ぶ人、結婚相手と死別したあと、子どもや子どもの家族と一緒に暮らし続ける人もいれば、一人で暮らしている人、一人になるのは怖いから気が合わなくなった夫と我慢して暮らしている、施設やシェアハウスで暮らす人もいるでしょう。

どの生き方を選択しても、人は皆、最後は一人で死んでいきます。

死がいつ訪れるかは誰にもわかりません。

だからこそ、孤独を恐れず受け止める覚悟は年齢にかかわらず誰にも必要です。

しかし、多くの人が孤独から目をそむけています。

「一人」を意識することが怖くて不安だからです。

家族や友人と一緒にいると、なんとなく充実した時間を過ごせているように思いますし、声がかかると好かれているような気がして安心するという理由で、どんどん約束を入れてしまいます。

一方、友人から声がかからなかったり、メールが来なかったりする日が続くと、自分は嫌われているのではないかと思ったり、誰も気にかけてくれない、孤独だなと寂しさを感じたりするかもしれません。

一人で過ごす時間が寂しいからと、それほど好きでない人であっても声がかかるとうれしく、楽しくないことでもスケジュールが埋まっていると「充実している」とホッとする。

モテているとうれしいが、モテないと落ち込んでしまう。

自分以外の人に依存して生きるのは、とても不自由です。

自分の好きなこと、したいことは二の次にしてでも、寂しさから逃れるために、いろいろな人から声をかけてもらえるようにいい人でいるのは本末転倒です。

いい女性でなければならない、いい母親にならなくてはいけない、いい妻でなければならない、いい社員でなければならないなどと自分で自分を縛り、社会の基準や相手の意向に合わせてばかりいるとあなたの心は疲れるばかりです。

自分が自分のいちばんの味方でなくてはならないのに、いちばん無理をさせているのです。

自分の人生を楽しむ

一人でいることを恐れない、一人の時間を楽しめる、つまり、孤独を受け入れられるようになると、暇つぶしのために付き合う必要がなくなり、人の意向を忖度することから解放されます。

孤独を受け入れるには、自分と向き合うことです。

その手段として、瞑想、座禅、マインドフルネスなどで自分を発見する時間を持ち、それによって不安や迷い、怒り、恐怖などといった自分を振り回す様々な感情から心を解き放つのも、一つの対処法です。

自分一人の時間を愛おしみ、楽しむことができたら、他人の感情や評価に振り回されない、他人との関係で自分の価値を測ろうとしなくなります。

自分が自分の人生の主になり、人生の次のステージに踏み出していけるでしょう。

家族も期限付きの関係

家族がいるから孤独にはならないという人も少なくありません。

家族と一緒にいる時間は大事ですが、家族は期限付きの関係だということを覚悟しておきましょう。

そう思えば、今、一緒に生活している時間を大事にしようという気持ちになります。

今は家族のため、とりわけ子どものために時間を費やし、一人になる時間なんてないという人も、いつかは子どもも自分の世界を持ち、自分なりの経験を積み、自分の友人や恋人を持ち、彼らとの付き合いを中心に動くようになり、いやおうなく母親も自分一人の時間ができるようになります。

子どもが中学生になり高校生になり大人になっていく成長に合わせて、子どもの都合より、自分の都合を優先するよう徐々にギアチェンジしていく必要があります。

それができないでいつまでも子どもにしがみついていると、子どもにとって親は重荷になってしまいます。

家族だけではありません。

仕事や組織も期限付きの関係です。

組織に雇われる期間が何年であっても、自分でつくった会社であっても自分でピリオドを打って、後継者に伝えていかなければなりません。

最後は自分一人。

優先順位をつけて行動しましょう。

みんなと一緒でない、一人で行動をする時間を週に1日ぐらいは持ちましょう。

気の進まないことに誘われたら「ごめんなさい、予定があるの」と断ってかまいません。

こうした嘘は「潤滑油」として許されます。

ほかにすることもないから、とくに予定がないから付き合うかなどと言っていると、どんどん自分の時間がなくなっていきます。

「自分らしく」生きるために、孤独を楽しむ力をつけましょう。

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092-H1-zibunwoikiru+.jpgベストセラー作家が伝えたい、自分を大切にして生きるための36のメッセージがつづられています

 

坂東眞理子(ばんどう・まりこ)

富山県生まれ。昭和女子大学理事長・総長。東京大学卒業後、69年に総理府入省。内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事などを経て、98年、総領事(オーストラリア・ブリスベン)になる。2001年、内閣府初代男女共同参画局長を務め退官。04年に昭和女子大学教授、同大学女性文化研究所長。07年に同大学学長、14年から理事長、16年から現職。330万部を超える大ベストセラーになった『女性の品格』(PHP研究所)、『70歳のたしなみ』(小学館)ほか著書多数。

092-H1-zibunwoikiru++.jpg『「自分」を生きる~上手に生きるより潔く~』(坂東眞理子/あさ出版)

「女性」について深く考察してきた著者が、自分を大切する方法や、人生を積極的に生きるヒントを教えてくれます。落ち込んでいたり、ふさぎ込んでいる気持ちが明るくなり、なりたい自分になれる言葉がたくさん詰まった一冊です。

※この記事は『「自分」を生きる~上手に生きるより潔く~』(坂東眞理子/あさ出版)からの抜粋です。

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