「生活パターンがあなたそのもの」ベストセラー作家・坂東眞理子さんが伝えたい「自分らしさ」とは

なんだかうまくいかないあなたに、ベストセラー作家・坂東眞理子さんが伝えたいことは「自分がどうありたいか」を真剣に考えた方がいいということ。今回は、坂東さんの新刊『「自分」を生きる~上手に生きるより潔く~』(あさ出版)から、生き方に迷ったときに道しるべとなる珠玉のメッセージをお届けします。

「生活パターンがあなたそのもの」ベストセラー作家・坂東眞理子さんが伝えたい「自分らしさ」とは pixta_54718959_S.jpg

「自分には何もできない」は間違った思い込み

「自分らしく自分の好きなことをして生きていきたい」という人に「あなたの好きなことは何ですか」とか「あなたは具体的に何がしたいのですか」などと尋ねると、「わからない」と答える人が少なくありません。

社会で「らしく」生きることへの圧力が強すぎるので、それから逃れて「私らしく生きたい」「私らしく生きなければならない」と、ただ思い込んでいるのです。

日本人の多くは子どもの頃、「与えられた宿題をちゃんとしなさい」「みんなと仲良くしなさい」「人に迷惑をかけないようにきちんとしなさい」などと言われて育ってきました。

女らしく、男らしく、子どもらしく、受験生らしく、大学生らしく―。

大人になってからも、勤務先の○○社の社員らしく(先生らしく、警察官らしくなど)、お母さんらしく、妻らしく、となすべき「らしさ」、演じるべき「らしさ」が増えていきます。

しかし、期待された役割を果たすには、かなりの努力も必要とされます。

求められる「らしさ」をこなそうとしてもうまくいかず、目指すべき姿と自分との差を感じ、「私なんて、あれもできない、これもできていない」とできていないことばかりに目がいき、「自分は何もできない」と思い込み、「自分のよさ」を見失ってしまっている人も多く見られます。

自分は、本当は何がしたいのだろう。

自分は、どんな人生を送りたいのだろう。

考えれば考えるほど、わからなくなってしまうのです。

生活パターンはあなたそのもの

たとえば、「会社員らしく」生きることに反発していても、組織・会社から離れたら何をしていいかわからないし、会社から自立して家族を養える収人を得ていく自信がない。

だから、組織・会社にしがみつくしかない、そういう男性はたくさんいます。

一方、多くの女性は会社だけにどっぷり浸かることなく、家庭・家族・友人など、別のコミュニテイを持っています。

それは、とても素晴らしいことです。

なのに、「私なんて職場でもたいした仕事をしてこなかったし、家事も十分できていない」と思い込んでいる女性が少なくありません。

これは、とてももったいないことです。

100パーセント完璧な妻、母でなくても、100パーセント「できる女性」でなくても、毎日職場に通ってきちんと仕事をこなし、家族が健康的な生活ができているということは、働く女性としても母、妻としても、日々小さなことを成し遂げているということです。

自分に求める水準を少し下げましょう。

それぞれ70パーセント、60パーセントの出来でも、合計すれば130パーセントと考えるのです。

自信は持ちにくいかもしれませんが、「自分は自分なりに精いっぱい生きているのだから、これでいいのだ」と認めていきましょう。

そこに、あなたらしさが潜んでいます。

そもそもあなたらしさに、お手本も正解もありません。

ましてや、どう生きれば「あるべき人生」になるのかは、誰にもわかりません。

日々、生活をしていく中で、様々なことが起こり、いろいろな可能性と出会います。

常にその時のベストを尽くす。

それが、樹木希林さんの「出たとこ勝負」という生き方に通じるのかもしれません。

その中で何を選び、選ばないか。

どういう行動をするか(しないか)が「あなた」なのです。

人生を輝かせるヒントが見つかる「自分を生きる」記事リストはこちら!

「生活パターンがあなたそのもの」ベストセラー作家・坂東眞理子さんが伝えたい「自分らしさ」とは 092-H1-zibunwoikiru+.jpgベストセラー作家が伝えたい、自分を大切にして生きるための36のメッセージがつづられています

 

坂東眞理子(ばんどう・まりこ)

富山県生まれ。昭和女子大学理事長・総長。東京大学卒業後、69年に総理府入省。内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事などを経て、98年、総領事(オーストラリア・ブリスベン)になる。2001年、内閣府初代男女共同参画局長を務め退官。04年に昭和女子大学教授、同大学女性文化研究所長。07年に同大学学長、14年から理事長、16年から現職。330万部を超える大ベストセラーになった『女性の品格』(PHP研究所)、『70歳のたしなみ』(小学館)ほか著書多数。

092-H1-zibunwoikiru++.jpg『「自分」を生きる~上手に生きるより潔く~』(坂東眞理子/あさ出版)

「女性」について深く考察してきた著者が、自分を大切する方法や、人生を積極的に生きるヒントを教えてくれます。落ち込んでいたり、ふさぎ込んでいる気持ちが明るくなり、なりたい自分になれる言葉がたくさん詰まった一冊です。

※この記事は『「自分」を生きる~上手に生きるより潔く~』(坂東眞理子/あさ出版)からの抜粋です。

この記事に関連する「ライフプラン」のキーワード

PAGE TOP