「親友も大事だが、新友も大事」ベストセラー作家・坂東眞理子さんが伝えたい「脳と心の若さ」を保つコツ

なんだかうまくいかないあなたに、ベストセラー作家・坂東眞理子さんが伝えたいことは「自分がどうありたいか」を真剣に考えた方がいいということ。今回は、坂東さんの新刊『「自分」を生きる~上手に生きるより潔く~』(あさ出版)から、生き方に迷ったときに道しるべとなる珠玉のメッセージをお届けします。

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変化のない日々は脳も心も老化させる

長い間、一つの職場で働き続け、同じ人とばかり付き合っていると、新しい刺激を受けることが少なくなり、しがらみにどっぷり浸かって、心が固まって感情が乏しくなります。

私も就職したばかりの時は、公務員という仕事の特殊さ、職場の雰囲気に違和感を覚えていたはずなのに、10年も経つ頃には「自分は公務員の世界に適応して、まあまあなんとかやっていける」と思うようになっていました。

それから20年後、社会に出て30年以上が経った時、私は大学という公務員以外の世界に踏み出しました。

それには、大変勇気が必要でした。

受け入れてもらえるだろうか、ちゃんと仕事ができるだろうか。

公務員の世界では一応通用していたものの、外の世界で働いた経験がないので、通用するかどうか、自信がなかったのです。

実際、新しい職場、大学という世界に出てみると、ピラミッド型の組織で仕事をする公務員とは価値観がまったく違い、はじめはずいぶん戸惑いました。

部下がいなくなったので、コピーも連絡も時間管理も、すべて自分でしなければなりません。

慣れないうちは、ダブルブッキングや約束のすっぽかしをしてしまったこともあります。

また、パソコンスキルも必要で、先生について基礎から学び直しました(まだまだ初心者が初中級になったレベルですが)。

日々、悩みながら行動していくうちに、脳細胞が少しずつ活性化し、大学について「こうしたらいいのではないか」「これも試してみよう」など、外から来た人間だから気がつく様々な発想ができるようになりました。

新しい世界、新しい人々と出会ったことで新しい自分に出会い、自分なりに新しい世界をつくっていくことができたのです。

日々の生活の中で緊張感をなくしているなと思ったら、意識して普段出会わないような人、生活圈が違う人やまったく違う世界で生きている人と話をしたり、一緒に行動してみましょう。

「ヘー、そうなんだ」と感心することがたくさんあるはずです。

また反対に、あなたが当たり前だと思っていたことにたいして、別の世界の人から「ほー」と驚きの声が上がるかもしれません。

そのことに、あなたもまた「フーン」と驚いたり感心したり、自信を持ったりするでしょう。

ちょっとほかの世界に興昧や意識を持つだけで、自分を縛っていた価値観から放たれ、世界を見る目が変わってくるはずです。

自分のいる世界がすべてではない。

私の友人は、子どもを育てる間は専業主婦をしていましたが、定期的に元いた会社の同僚やバリバリ働いている大学時代の友人などと会っては話をしていました。

働いていないことに引け目を感じたり、バリバリ仕事をしている友人がまぶしく見えたり、つらい思いをすることもあったそうですが、それでも自分と同じような生活をしている主婦仲間とだけ過ごすより刺激を得たそうです。

働いている友人と接するたびに「自分も何かしなくては」という気持ちが高まり、子育てが一段落するなり、再就職に踏み出すことができたと言います。

同じ環境にいる人、たとえば長く一緒に働いている会社の同僚やママ友・PTA仲間などと悩みを共有したり、助け合ったりすることで、お互いの信頼関係が深まることもあるでしょうし、その関係の中で穏やかに過ごせるかもしれません。

でも、人生は長く、世界は広いのです。

窓を開けてみましょう。

外に目をやり、新しい風を胸いっぱい吸い込みましょう。

あなたがいる内側と違って、窓の外では冷たい風が吹いていたり、激しい雨に襲われたりするかもしれませんが、それはそれで新しい発見もたくさんあるでしょうし、面白いことに出合える可能性も少なくありません。

ラクではありませんが、楽しいです。

30歳で子どもを産んで、子育てに15年を費やしたとしても45歳。

人生100年時代、残りは55年もあるのです。

これまでの人生より長い時間、今と同じ時間をずっと過ごし続けるなんて、安定はしているとしても退屈ではないでしょうか。

私も自信も経験もまったくない状態で、60代で大学運営という新しい世界に踏み出しました。

挑戦することで他の世界の人たちと出会えたことによって踏み出す勇気を持つことができたのかもしれません。

新しい世界、人との出会いで心は若くなる

新しい世界と人に出会う場を意識してつくると心の若さを保つうえでも効果があります。

私は、「親友も大事だが、新友も大事」といつも言っています。

興昧のある、もしくは興昧を持てそうな講演会、公開講座に参加するなどしてみるといいでしょう。

また、自分が興昧のある分野の活動をしている団体、NPOなどに加わるのも一つの方法です。

どんな講演会かわからない、変な団体には加わりたくない、危険は避けたいと思うかもしれませんが、合うかどうかは、実際、参加してみないとわかりません。

玉石混淆、必ず当たりはずれはありますから、まずは気軽にのぞいてみることです。

合わないと思えばやめればよいですし、気に入れば続ければよいのです。

また、出身高校や中学の同窓会に顔を出してみると、世話好きな人や面白い活動をしている人に出会うかもしれません。

習い事、勉強会も自分の世界を広げ、新しい出会いをもたらします。

まったく経験のない分野より学生時代や子どもの時に少し経験したもの、長年ちょっと気になっていたものなどがよいでしょう。

3か月はやってみよう、嫌ならやめようぐらいの気持ちで踏み出せばよいのです。

ジムや体操教室に参加するのも、健康のためだけでなく、新しい人に出会い、新しい世界に踏み出すきっかけになります。

何をしようか迷い、悩んでいる時間も楽しいですが、長く続けてはいけません。

まずは出かけてみましょう。

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092-H1-zibunwoikiru+.jpgベストセラー作家が伝えたい、自分を大切にして生きるための36のメッセージがつづられています

 

坂東眞理子(ばんどう・まりこ)

富山県生まれ。昭和女子大学理事長・総長。東京大学卒業後、69年に総理府入省。内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事などを経て、98年、総領事(オーストラリア・ブリスベン)になる。2001年、内閣府初代男女共同参画局長を務め退官。04年に昭和女子大学教授、同大学女性文化研究所長。07年に同大学学長、14年から理事長、16年から現職。330万部を超える大ベストセラーになった『女性の品格』(PHP研究所)、『70歳のたしなみ』(小学館)ほか著書多数。

092-H1-zibunwoikiru++.jpg『「自分」を生きる~上手に生きるより潔く~』(坂東眞理子/あさ出版)

「女性」について深く考察してきた著者が、自分を大切する方法や、人生を積極的に生きるヒントを教えてくれます。落ち込んでいたり、ふさぎ込んでいる気持ちが明るくなり、なりたい自分になれる言葉がたくさん詰まった一冊です。

※この記事は『「自分」を生きる~上手に生きるより潔く~』(坂東眞理子/あさ出版)からの抜粋です。

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