受領されない保険金も!意外と知らない「生命保険の受け取り方」

大切な人が亡くなったとき、悲しみと慌ただしくさの中で多くの人は「何から手をつけていいかわからない」状態になるといいます。そこで、各分野の専門家が手続きやノウハウをわかりやすく解説した「まるわかり! もしもの時の手続き・相続 完全ガイド」(クロスメディア・パブリッシング)より、今から知っておきたい手続きや相続のノウハウを、連載形式でご紹介します。

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生命保険金を受け取る

生命保険金は手続きから入金までの期間も短く、保険の受取人であれば単独で手続きが可能です。

故人が生命保険に加入していた場合には、死亡により保険金が支払われます。保険会社の生命保険だけではなく、たとえば郵便局の簡易保険や、勤務先で加入している団体生命保険、会社経営者のための経営者保険や住宅ローンを組むときに契約する団体信用生命保険など、種類はたくさんあります。

どの生命保険に関しても共通していえることは、請求手続きをしなければ保険金はもらえないということです。

また、受取人が故人本人になっていた場合や、受取人が指定されていない場合には、保険金は相続財産となり、遺産相続が正式に決定するまで保険金を分けることができません。ただし、相続財産をどのように分割するかを決める遺産分割協議が終了していない場合でも、相続人の代表者が保険金の請求をして、後日取得する金額を決めることはできます。

保険金を受け取る流れ

1.生命保険会社へ連絡
まず被保険者である故人が死亡したことを生命保険会社に連絡します。故人が加入していた保険に関しては、故人の過去の郵便物や通帳を確認して推測します。

2.契約内容の開示・照会請求を行う
故人が加入していた保険の契約内容について、保険会社に確認をします。もし受取人が指定されていなかった場合には保険金は相続財産となるため、相続人全員の関与が必要になることもあります。

3.必要書類の提出・保険金の受け取り
契約内容を確認し、問題がないようであれば保険会社から送付された書類に必要事項を記載して提出します。その後、支払い可と判断されれば、保険金が受け取れます。

問題がない場合には書類を提出してからおおよそ10日前後で、保険金が指定の銀行口座に振り込まれます。葬儀などには多くの費用が必要なので、早めに申請しておくことをおすすめします。保険金の受け取り方法には一時金受け取りのほか、全部または一部を年金で受け取るといった方法もあります。

一般的に、生命保険の請求期限は、被保険者が亡くなった日から3年以内です。期限内に請求をしなければ時効となり、保険金が請求できなくなってしまうので、故人がどのような保険に加入していたのか保険証書に目を通し、契約内容を確認しましょう。

遺族が生命保険の存在を知らず、受領されない保険金が多くあります。毎年、保険会社より保険契約のお知らせが届くので、少なくとも1年間は、保険会社からの郵便物に注意しておきましょう。

cover.jpg臨終から葬儀までの流れから、相続時の節税のコツまで、各分野の専門家が6章に渡ってわかりやすく解説しています。

 

野谷邦宏(のや・くにひろ)

司法書士・行政書士・1級ファイナンシャルプランニング技能士・相続士・遺品整理士。一般社団法人しあわせほうむネットワーク代表、司法書士法人リーガルサービス代表。全国で相談業務を行い、相続・遺言・遺産整理など幅広く対応。相談対応や受託業務の取扱累計は60,000件を超える。

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『まるわかり! もしもの時の手続き・相続 完全ガイド』

(野谷邦宏/クロスメディア・パブリッシング)

大切な人が亡くなった時の手続きから相続のノウハウまで、各専門家が徹底解説した話題の書籍。官公庁の届出から保険・年金、名義変更、相続税、遺言、生前対策まで、わかりやすく紹介されている。令和の新しい相続法にも全対応した、必携の一冊です。

※この記事は『まるわかり! もしもの時の手続き・相続 完全ガイド』(野谷邦宏/クロスメディア・パブリッシング)からの抜粋です。
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