サラリーマンが貧困層に!? 「投資」こそが貧困層に滑り落ちないカギだった/お金の教養

pixta_36791182_S.jpg長く続いたデフレのトンネルから脱しようとする日本。しかし、世の中的に景気がよくても、それを実感できていない人は多いのではないでしょうか? 老後破産や格差社会の不安が広がる昨今、自分を守るために必要なのが「お金の教養」です。

本書『知らないと損をする! 株高時代の「お金の教養」』で、株高時代を逃さず、チャンスをつかむ方法を学びましょう!

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前の記事「景気上昇のカギを握る「個人消費」は「格差」が歯止めをかけている!?/「お金の教養」(12)」はこちら。

 

間違いなく、「格差」が日本でも広がっています。高度成長期、日本は「一億総中流社会」であるといわれていました。中産階級のサラリーマンが大多数を占め、富裕層と貧困層の人口は少数。算命学の大家・高尾義政氏は1985年の著書『悠久の軍略』のなかで、これを「ラグビーボール型」の社会と言い表しました。そして今後は中産階級の大多数が下に移動し、「ひょうたん型」の社会が形成されていくだろう、と語っています。

その予言が、今まさに実現しつつあります。

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さらにシビアな現実は、上に行く人の数よりも、下に移動する人の数のほうがはるかに多いということです。その人たちのほとんどは、給料をコツコツ貯めているサラリーマンです。サラリーマン不遇の時代が、やってこようとしています。

ITによるオートメーション化は言うに及ばず、これからはAIやロボット技術が発達して、人間の仕事が機械に取って代わられます。 10 年後には、現在ある事務的な職業の 90 %以上がなくなるという見立てをする人もいるほどです。

さすがにそこまでは大げさとしても、ほとんどの働き手にとって、今のポジションが安泰とは程遠いのは逃れようのない事実です。会社勤めで月々の収入を得ていれば安泰、などと悠長なことを考えていたら、年金にも頼れそうにない世代をはじめ、あわや貧困層に滑り落ちてしまいます。

「投資はリスクがあるから怖い」という人がいますが、この時代に「働いてお金を得る」という発想だけで生きることのほうがよほど危険。格差の拡大に対抗する、攻めの姿勢が不可欠です。

自分のみならず、子供世代のためにも、この厳しいともいえる発想をもつべきでしょう。格差は親から子に引き継がれ、その差は後ほど顕著になるからです。親の経済力不足がたたって子供に十分な環境を整えることができず、子供がチャンスを得られない、というケースがすでに出てきています。私立校からの退学や公立校でさえも退学を余儀なくされたり、大学進学を断念したり、今や2人に1人の学生が利用しているという奨学金を返せなくて破産してしまう家族もあると報道されています。いずれも深刻な社会問題です。

株式投資はそれを予防しうる、もっとも有効な手立てです。経済誌『フォーブス』上の「世界の富裕層の統計」によると、富裕層の大多数は一代で一攫千金し、大金持ちになっているのだそう。その多くが、株で資産を作っています。

だから子供は子供で頑張ればいい、といっているのではありません。親自身が状況を逆転――億万長者とはいわないまでも、先細りの不安のなかでコツコツ稼ぐ生活から一足早く脱却すべきであり、株式投資ならばそれができる、といいたいのです。

月々の収入に加えて、少しずつでも投資でお金を得る。これが、これからの時代に欠かせない自衛策です。最終的な目標は、年収と同額の金融資産。年収500万なら500万円ぶんの株をもつことを目指しましょう。

 

「お世話になってます株」に投資せよ

では手始めに、何に投資すれば良いのでしょうか。やはり、カギは個人消費にあります。世界単位で見るとなかなか熱してこない個人消費ですが、日本はこれから、オリンピックに向けた上げ潮に乗る流れ。デフレマインドに浸かった人々の財布の紐も緩み始めるでしょう。

そのとき、お金はまずどこに使われるでしょうか。ほかでもない、「身近な生活関連商品」です。食材を、一段良質なものにしたくなる。ファミレスで済ませていた外食をフレンチのビストロにしたくなる。習慣的に買っていたプチプラコスメを、資生堂など大手メーカーのものに変えたくなる......。

その証拠に、安さが売りのコンビニでも、以前よりちょっぴり高価でグレードの高いお総菜やお菓子が人気になっています。景気が上がり始めると、こうした生活密着型のモノやサービスを取り扱う企業の株から上がり始めます。醤油や豆腐、歯磨き粉や歯ブラシ、洗顔料や洗剤。昼どきのテレビ番組の合間にCMが流れるような企業は、すべて狙い目です。ただし、毎日使うモノだからといっても、車や冷蔵庫等の耐久消費財を扱う企業はおすすめしません。

景気の上がり始めは単価の安いものから売れ始めます。金額のかさむものは、もっと活況になってからゆっくり上がるのです。耐久消費財メーカーに投資するなら、日本の隅々まで好景気が浸透するころまで待つべきでしょう。

単価の安い、しかし少しだけ贅沢な生活用品。そう考えるとファッション関連も狙い目ですね。女性は消費に敏感ですから、反応も早いでしょう。対して男性の場合は、服にはそこまでお金をかけません。毎日必ず使うものを贅沢にするとしたら、靴やバッグあたりでしょう。あるいはゴルフ道具やスポーツジムなど、娯楽や「自分磨き」の分野も上がりそうです。

身近なモノやサービスを提供する会社は、まだまだあるはず。生活のなかで、毎日使うお気に入りの品はありませんか?そんな「お世話になってます株」に、ぜひ注目してみてください。

 

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菅下清廣(すがした・きよひろ)

スガシタパートナーズ株式会社代表取締役。国際金融コンサルタント。投資家。学校法人立命館 顧問。メリルリンチをはじめとする名門金融機関で活躍後、現職。<br>変化の激しい時代に次々予想を的中させることから「経済の千里眼」の異名をもち、政財界にも多くの信奉者をもつ。『今こそ「お金の教養」を身につけなさい』(PHPビジネス新書)、『マネーバブルで勝負する「10倍株」の見つけ方〔2018年上半期版〕』(実務教育出版)など著書多数。


 

『知らないと損をする!株高時代の「お金の教養」』

(菅下清廣/KADOKAWA)

高齢化社会の中で「老後破産」や「格差社会」に直面している現代日本。現時点での「株高」を生かした収入アップ術を、投資初心者にもわかりやすく解説! お金に対する不安を取り除き、この先の日本で生き抜くための、お金に対する正しい知識が得られる一冊です。

この記事は書籍『知らないと損をする!株高時代の「お金の教養」』からの抜粋です
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