ほとんどが親と別居している今の40~60代。働き盛り&子育て真っ最中なのに、突然、親に介護が必要になったらどうすればいい? 介護の制度やお金のことなどがわかるガイドブック『図解とイラストでよくわかる 離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本』(角川SSCムック)より知っておきたいこと&聞きたいことを抜粋してお届けします。
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【最初から読む】月額平均約7.5万円!? 家族が賄う親の介護費用/離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本
ゆらりゆうらの「ヘルパーは見た」
たまにしか来ない子どもが登場すると...
遠くに住む子どもがたまに、在宅で介護を受ける親に会いに実家に来ると、かえって、本人がペースを乱されることも多い。
自分の家で毎日同じ生活を繰り返すことが幸せなんだと覚えておこう。
1.スパルタ娘
要介護の親の変わり果てた姿を受け入れられない子どもも
久しぶりに実家に来た娘。
弱弱しくて、変わり果てた母親の様子にびっくり。
「お母さん、もっと体力つけなきゃ」と散歩に連れ出す、といったケースもよく見られる。
母親側も、せっかく久しぶりに娘が来たのだから、よいところを見せようと、日頃しないことをしてしまう。
要介護で、体調もすぐれないと、歩く機会も減り、筋力も落ちてしまい、徐々に寝たきりになることは多い。
しかし、無理矢理、できないことをさせるのはかえって悪化の原因になるので注意だ。
2.家が一番!
認知症になると変化に弱い
外食も極度のストレスと理解しよう
久しぶりに息子と孫が遊びに来て、車いすで近所のレストランに食事に行こうと連れ出されるお父さん。
子どもからすると、親を喜ばせようと考えたイベントかもしれないが、要介護の親からすると、不自由な体での外食は極度のストレス。
「行きたくない」というのが本音のことも。
言葉も思うように出ないため、「家へ帰る」を連発し、困った息子や妻があやすと、「俺をバカにするな」と怒号。
認知症は変化に弱い。
家が一番なのだとわかってあげよう。
3.私はお母さん!
子どもの頃の記憶が最後まで残る
自分が誰だかわからなくとも怒らない
認知症は近い記憶からなくなり、子どもの頃のことはいつまでも覚えているのが一般的な症状。
月に1度ほど訪ねてくる娘。
しかし、父は娘が誰だかわからない。
「おー。お母さん。来てくれたんだね。今日も学校で野球をやったよ」と小さい頃の話をする父。
「私はおばあちゃんじゃない」と最初は怒っていた娘も、今はおばあちゃんになりきって、静かに父の話を聞いている。
自分のことをわからなくとも、うれしそうに話すならそれも幸せ。
認知症の親を理解しよう。
■ゆらりゆうらさん
アラフィフ専業主婦から介護の世界に就職。現役介護福祉士として働きつつ、「もしかして認知入ってる?」同居義母ともバトルを繰り返す。毎日のエピソードを綴ったブログマンガ「ヘルパーおかん。」が大人気。
【次回】介護のために退職...約65%が精神面の負担を実感!?/離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本
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