詳しい仕組みや制度はわからなくても「老後のお金を増やす方法は山ほどある」と、月間700万PVを誇る『マネーの達人』の編集長・北山秀輝さんは言います。その北山さんの著書『「マネーの達人」が教える 老後のお金が増える手続き事典』(アスコム)から、「老後のお金を増やす手続き」をご紹介します。
ふるさと納税
今さら聞けないその手続きとお得な返礼品を紹介!
テレビや雑誌で話題になるたび「今さら始めるのは......」と二の足を踏んでいるあなた! 手続きは簡単です。この機会に始めてみましょう。
ざっくり理解!ふるさと納税
ふるさと納税とは、あなたが選んだ地方自治体(本当のふるさとでなくてもOK)にお金を寄附すると、自治体が定めたお得な返礼品をもらえて、しかも翌年の所得税や住民税の控除を受けられる制度です。
ざっくりいうと、「お金を寄附」→「返礼品をもらえる」→「税金が安くなる」というわけです。
寄附額の上限は、収入と家族構成によって決められています。
もちろん年金生活者でも、税金を払っている人は利用できます。
年収500万円(会社員の夫・専業主婦の妻)の場合
この場合、寄附額の上限額は4万9000円です。
この金額をふるさと納税として寄附すれば(複数の自治体に寄附できる)、さまざまな返礼品をゲットできます。
そして翌年所得税と住民税から、4万7000円分税金が控除されます(2000円は自己負担になる)。
つまり、実質2000円の自己負担で、魅力的な返礼品をもらえてしまうわけです。
とてもお得な制度です。
ふるさと納税が広まっているのもご理解いただけるかと思います。
これであなたもふるさと納税マスター! 具体的な手続きの方法を紹介
①インターネットで「ふるさと納税」申込サイトにアクセスする
検索で「ふるさと納税」と打ち込むと、「さとふる」「ふるさとチョイス」「楽天ふるさと納税」などのサイトが出てきます。好きなサイトを選んでください。
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②返礼品を選んで寄附を申し込む
返礼品には寄附額が何円になるのか記されています。返礼品を選んで、申し込み、寄附額を払います。クレジットカード払い・コンビニ払いほか、さまざまな振込に対応しています。申し込みの際は、必ず納税者(収入のある人)の名義で行ってください。
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③数週間~数カ月で返礼品と「寄附金受領証明書」が届く
寄附金受領証明書は大切に保管してください。
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④翌年の3月15日までに確定申告する
寄附額に応じて、所得税が控除されます(会社員の場合、寄附した自治体が5つ以内だった場合、確定申告しなくてOK。寄附の申し込み手続きの際に、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を同時に請求すれば、自治体からその申込書が届きます。必要事項を記入して、その他の書類と一緒に自治体に郵送すれば、確定申告をしなくてすみます)。
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⑤減額された住民税の通知書が届く
会社員の場合は、減額された住民税が給料から天引きされます。
返礼品は「モノ」だけじゃない! うれしい「サービス」も受けられる!
自治体によっては返礼品をモノではなく、サービスで提供するところもあります。実際のふるさとに寄附する人には、役立つでしょう。
■親孝行代行サービス
京都府綾部市。食事の支度、掃除、洗濯、話し相手、などを代行するサービス。所要時間は2時間程度。寄附額1万円。
■見守り親孝行代行サービス(ゴミ出し15回)
兵庫県加古川市。高齢者世帯の安否確認を兼ねたゴミ出し代行サービス。必要に応じて利用者に様子を知らせてくれる。寄附額1万円。
■お墓の清掃サービス
佐賀県神埼市。遠方に住んでいて墓参りに行けない人の代わりに、真心を込めてお墓のお手入れをするサービス。寄附額2万円。
⇒あなたの「本当のふるさと」にも、こんなサービスがあるかも!
【Check】今年こそ、ふるさと納税を始めてみませんか?
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