母が吐血!深夜の救急病院から帰宅してみると異様な声が.../カータン

月間アクセス数800万PV超の超人気ブログ「カータンBLOG」著者、カータンさんが登場!実家で2人暮らしをしている高齢の両親をサポートしているカータンさん。緑内障を患い失明してしまった父と認知症が進行してきた母。しんどいこともあるけど笑えちゃう、介護のエピソードを「カータンBLOG」から抜粋してご紹介します。

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先週の木曜日のこと。

その日は、実家に往診の先生が来る日で
姉が立ち会っていたのだが、
そんな姉からLINEがきた。

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私はすぐに実家に向かった。

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実家に着くと、母はまだ吐いていた。

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とても辛そうだった。

そして、そんな状態が続いたあと・・・

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洗面器に赤黒い吐瀉物が!
まさか吐血か!!

すぐに主治医の先生に電話をかけ、
事情を説明すると、
大きな病院のERに行くように手配してくれた。

ぐったりする母を連れ、ERへ向かったわ。

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念のために、母が吐いたものを見せると

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姉とふたり、病院の廊下で
今後のことを考えていた。

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でも、もし入院が長期になったらどうする?
どうしたらいいだろう?
こういう時に備えて
そろそろ真剣に考えないといけないよね

そんなことを話していたら
ストレッチャーに乗せられた母が
目の前を通り過ぎて行った。

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なんだか母が一瞬にして、
すごいおばあさんになったように見えて
なんとも切ない気持ちになる。

ようやく検査から戻ってきた母は
私たちを見ると、
ガタガタ震えながらこう言った。

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私たちは言われた通り、
母を肩から足の先までタオルケットですっぽり包んだ。

包んだんだけど・・・

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そう思っていたところに
まるで私たちの心を読んだかのような
ドンピシャなこのセリフ。

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血液検査、CT、レントゲンを撮ったのだが
特に悪いところが見当たらず。

何度も嘔吐したことにより、
中が切れて出血したのではないか、
その日は、一旦帰り、
翌日、朝イチで胃カメラをすることになった。

病院を出る頃には、
深夜3時を回っていた。

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そして、母を実家に送っていくと・・・
深夜の静けさの中、
どこからか変な音が聞こえてくるのだ。

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二階の父の部屋のあたりから?

何ごとかと、急いで父の部屋に行ってみると

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それは父の泣き声だった。

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尋常じゃない泣きっぷり。

普段、母に皮肉ばかり言われ、
喧嘩なんてしょっちゅうなのに
夫婦って、ほんと不思議だ。

そして、自分のことを心配して
子供のように泣いている父に向かい
母が放ったひと言も!

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夫婦って・・・面白い、
そして、夫婦には
ふたりにしかわからない世界がある。

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姉とほっとして実家を後にしたのだった。

追記:

結局、胃カメラの結果も異常なし!
そして、今日も母は元気だ!
父に毒舌を撒き散らしている。

関連記事:大切な家族が認知症になったとき‥その現実を支えるのは一人ではないと伝えたい/ゆるゆらり

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翌朝、母を迎えに実家に行くと、いつもより元気な母が出迎えた。父曰く「今朝はいつにも増してママは元気だ!声でわかる!」と。おそらく点滴をしてもらったのがよかったのだろう。姉とふたり「私らも点滴打ってもらいたよね」と目の下クマだらけになって話していた。何事もなくてよかったけど!

 

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カータン

1967年4月生まれ。小学5年生から中学3年生まで台北で過ごす。子どもの頃から妄想が得意で、物心ついた時からエッセイストを志していた。大学在学中にふとした思い付きから客室乗務員を目指し、1990年から1997年までの7年間勤め上げたのちに退職。1998年に長女を出産し、専業主婦となる。その後、2006年7月に39歳で1590グラムの次女を出産し、その経験を活かすためにブログをスタート。2008年3月には『JAPAN BLOG AWARD 2008 総合グランプリ』を受賞する。

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